ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

高槻市小学校ブロック塀倒壊・3年前に市教委が「安全」

昨日21日は亡くなった三宅璃奈さんの告別式が行われたようです。
毎朝、小学校に通うランドセルを背負った小さな子どもたちとすれ違いますが、どうしてもあのひどい事故を想起させられます。璃奈さんの年齢は私の姪っ子と同学年でもあります。

あんなショボい地震で通っている学校の構造物によって亡くなったというのが本当に気の毒でなりません。当日璃奈さんは係りで朝の挨拶運動があったとのことで、いつもは弟さんと通っていたらしいのですがその日は普段より早い時間にひとりで決められたグリーンベルトを歩いていたのでしょう。
現場の状況のニュースを聞く度にやり場のない怒りが増幅していきます。

既に地震が起こった当日にも書きましたが、本当にあのブロック塀はひどい。
元々1.9メートルの基礎部分にフェンスだけだったのが、どっかの変な運動家たちの指摘か何かしりませんが、1.6メートルというとんでもない高さのブロックを積み上げることになります。1.6メートルといえば、高さ20cmのブロック8段分です。

基礎部分と施工時期も違うので「基礎」といっても全く別の構造物でこれら全く別の構造物を積み上げる、接続させるには相当な耐震に対する慎重さが必要なのは土木のド素人でもわかる話ですが、この元からあったコンクリートの基礎部分とブロック塀とはたった33センチの長さの鉄筋でしか接続していなかったことが判明しております。基礎部分の根入れに関してはわずか13センチです。
こんなのは「ブロック8段積み上げて40メートルの長さに一体化させたブロック塀を道路際にある高さ1.9メートルのコンクートの上にそっと置いただけ」に近い状態ですわ。

こんな施工を道路に面したところでやった施工業者はキチガイとしかいいようがありません。
施工中に違和感とか危険性とか恐怖とかを感じなかったのでしょうか??
だいぶ前の施工とは思いますが、どこの業者が指導、設計をしたのか洗い出すのは必須です。

更に昨日の報道で明らかになってますが、このとんでもないブロック塀についてはやはり外部の専門家から3年前に指摘されていたようで、その後市教委はブロック塀をチェックするわけですが、棒でブロックをコンコンと叩いて「問題ない」と判断したようです。
どうせクソ素人が「問題ない」ありきでチェックしたのでしょう。知識のある人間、もしくは知識がなくても真剣に危険性をチェックしようとする者が見ればブロックの高さやら控え壁ないことやら建築基準法違反であることは分かるはずです。

何度もいいますが、あんなショボい地震で通っている小学校の塀によって亡くなるなんてのは小学校によって璃奈さんが殺されたも同然です。
ブロックを持ったことがある方なら分かってるでしょうが、大人の男性でも1個だけ持ち上げるだけでも本当に重くて大変です。
それが8段に積み上げられたものがてっぺん3.5メートルの高さから倒れてくるなんてのは大人でも死にます。

高槻市のみならず、ブロック塀について無頓着な我々大人たちのせいで璃奈さんが亡くなったとも言えます。
小学校のみならず、あの無意味で安直に使用されている道路際の危険なブロック塀を全国から即刻撤去すべきです。
改めて三宅璃奈さんのご冥福を心からお祈りいたします。