ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

福岡・大分の大雨~同じ規模が宝塚・西宮に来たら終わりの件

朝倉市では20代のお母さんが1歳の赤ちゃんを抱えるようにして亡くなっていたという報道がありました。しかもお母さんは妊娠されていたとのこと。
同じ命とはいえ、やはり子どもや若い方が亡くなるというのは何ともやるせない思いがあります。

それにしても1時間に120ミリの雨とかというと、例えば高さ10センチのコップを外に出したら、たった5分ほどでコップいっぱいの雨水が溜まるというイメージでしょうか?
しかも72時間に600ミリとかになってくると、山や平地でもそれだけの水を許容できるはずもなく、土砂崩れや河川の氾濫があって当然です。
今回のように「線状降水帯」ってのが低い山でもできるとなれば、もう日本全国いたるところで可能性があるのでしょう。

私の住んでる宝塚・西宮なんてのは想像するだけで恐ろしくなります。

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上の画像は宝塚・西宮付近です。
例えば宝塚、西宮を流れる武庫川の氾濫もあるでしょうが、やはり怖いのは土砂崩れです。
「山の麓に住宅地がある」ってなレベルではなく、「山の斜面に住宅地がへばり付ついてる」ってなのが至る所にあります。
72時間に500ミリを超える雨だと、この付近でも「深層崩壊」のレベルで土砂崩れは発生するでしょう。六甲山系も花崗岩の土質で、花崗岩が風化してできた真砂土がある一定の雨水を含んだところで一気に深層から崩れ落ちるのは容易に予想できます。

じゃあ、これを防ぐにはどうしたらいいか。
今回の九州北部の雨は砂防ダムだなんだで防げるレベルじゃないといいます。
そもそも斜面や法面をコンクリートで固めたり、砂防ダムを設置するのも莫大なカネがいるわけです。今の窮乏している自治体は劣化した上下水道管や橋や道路を補修するのに精一杯で防災にそこまでカネを廻すのは土台ムリです。

しかも、今回の件でも分かるように気象庁は全く予想ができません。当日の昼までそんな九州の大雨の話なんかなかったのに夕方になって特別警報が出た時はすでにとんでもない状況になってました。今後も気象庁に期待するのはムリと思います。

哀しいかな、山や川に挟まれたようなところに住んでいる我々はもう正直なところ「あんな積乱雲は発生しないでくれ」と神頼みするしかありません。
あの九州の線状降水帯がウチの近辺に来たらもうアウトです。
福岡・大分レベルじゃない被害が発生すると思われます。
避難のタイミングも自分たちで探らないとだめでしょう。誰もあてにはなりません。

じゃあ、山がない大阪市や東京の都心部なんかは安全かというとそうでもないでしょう。
線状降水帯ができにくい地形かもしれませんが、それに近い積乱雲の連続的な発生があった場合、雨水に対する処理能力は山に囲まれてるようなところよりも圧倒的に劣っています。
なんせ山や田んぼがある地域は雨水をある程度受け入れる土壌がありますが、コンクリートだらけの都会では降った雨水がそのままコンクリートアスファルトに弾かれて、排水溝にそのまま流れます。
しかし、下水道の設計で1時間に100ミリとかそんなレベルのものは想定していない。地下鉄や地下街などに飽和した雨水が一気に流れ込む危険性もあるでしょう。
経験したことのないような恐ろしいことが今後起こるやもしれません。

今回被災され避難所におられる方たちは、これから更に暑くなってくるので、本当に厳しい毎日と思われます。
体調管理に十分気をつけて乗り切っていただきたいところです。