ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

気仙沼の震災(2)・打ち上げられた漁船

被災地縦断の記事、5ヶ月ぶりの更新になってしまいましたが、気仙沼の記事の続きです。
 
下の津波の被害状況を見ていただいてもわかるように、気仙沼の市街地は結構高低差があり、市役所や気仙沼駅(下の地図には含まれていませんが、市役所近くを走ってる大船渡線の市役所より更に左側にある)は海岸より少し中に入ったところにあるので被害は大きくなかったようですが、鹿折(ししおり)地区という辺り(鹿折唐桑駅の辺り)は、大船渡線より海岸側が平坦な地域だったため、被害は甚大なものでした。
 
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  黄色に着色された部分が津波の被災地。昭文社の復興支援地図より。 
 
鹿折地区の県道を車で走っていると、急に仰天するような光景を目にします。
それは県道沿いに今現在もある打ち上げられた巨大な漁船です。
 
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(2012/03/19 11:10)鹿折唐桑駅より撮影。
 
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全長60m、330トンの巨大漁船「第18共徳丸」。
震災発生時に気仙沼港の停泊していたのが、800mの内陸まで流されたそうです。
 
被災地ではあちこちで打ち上げられた船を目にしましたが、これほど大きいのが流された状態のまま現存してるのは稀・・というか他にないと思われます。
 
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気仙沼市では津波を忘れないためのモニュメントとして保存を検討しているそうですが、この金属の塊を長期で管理するのは相当な維持費がかかるような気がします。
 
当然ながら地元では保存に反対する方もおられる。ここまで流される間にこの船が様々な家屋を破壊する光景も目撃されており、やはり思い出したくないものを回帰させる代物でもあるわけです。
 
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大船渡線の線路上より。
右手側が海の方向になります。この路線を境に家屋の被害状況が全く異なります。
線路より内陸側の家屋は殆ど無傷で、逆側は殆ど何も残っていない。
 
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 大船渡線より海岸部方面。海岸からは500mほどの地点。
 
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気仙沼港。今年の3月でも既に船がいっぱいあって、一見それなりに活気づいてるように見受けられたのが救いでした。