［東日本大震災］復興10年の歩み
上記の写真は2011年4月の石巻市不動町というところを撮影したものです。
海岸から直線で2.5キロほど離れたところですが、旧北上川に接している町だったため川を遡上してきたであろう津波の被害が甚大でした。
阪神大震災においては地震から3年経った頃にはもう阪神間の風景には震災を想起させるものが殆どなく、せいぜい一部所有者で争ってる半壊したマンションくらいでした。
それに比べると東北の震災は津波対策で街の構造自体が変えようとする大規模な復興事業であったためあまりに進捗が遅く仮設住宅や避難中のまま亡くなった方も多いはずです。私のようなゴミゴミとした狭いところで生活してきた者とは違い、ずっとゆったりとしたところで過ごしてきたであろう方たちの晩年が仮設住宅というのは本当に気の毒だったとしか言いようがありません。
土地の嵩上げやとてつもない堤防が果たして住民の方たちにとってどれほどの恩恵があるのか、もっと他のかたちがなかったのか若干の疑問も残ります。更に不幸なことに福島第一原発のせいで福島の一部地域は未だ立入りできず、その見通しは相当暗いものです。
長期間に及んだ大規模事業も大半が終わったようですが、それらによって被災地が今後発展することを願うばかりです。
戦後の日本において本当に忘れられない、忘れてはならない災害であり、この災害で学んだ多くの教訓を私たちは今後活かしていかなければなりません。沿岸沿い、または河川下流部沿いで生活している多くの国民にとって全く他人事ではない災害です。
ここしばらくは東北に行ってませんが、来年あたりくらいまでにまた東北沿岸部を縦断しようと思っております。
