ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

南相馬の鯉のぼり

業者が明日家にあがってくるみたいなんで、めちゃくちゃ久しぶりに掃除をしとんですが、それがなかなか捗らない。
というのも、我が家は未読の新聞紙が部屋中至る所に散らばってまして、それを片付けるのに苦労しとるわけなんですが、どうしても震災関連の記事を読んでしまうわけです。ちょうど一年くらい前の記事とかは食い入るように見入ってしまいます。
 
んで、昨年末の記事で「毎日写真コンテスト」ってのがあって、それで受賞した写真が目に入った。
「見せてあげたかった鯉のぼり」というタイトルの写真です。
 
写真の評で以下のようにあります。
今回の大震災は、家族の絆、地域社会の人間関係の絆と、「絆」が大きくクローズアップされた。作者自身も原発事故の被害者であるが、がれきの山に津波で亡くなった孫のために、半旗のごとく鯉のぼりを上げた主は作者の知人である。天国の孫に届けとの祈りの中で心静かに撮られている。切々と心奥に響く一枚としてある。
 
実は南相馬で私も鯉のぼりを目にした。
上の評とかには「南相馬」の文字はないものの、写真をよく見ると、鯉のぼりの下の白いのぼりに「南相馬」らしき文字が確認できた。もしかしたら、同じ方の鯉のぼりかもしれません。
 
イメージ 1
 
南相馬といえば、原発関連のことでよく報道されてますが、津波で大きな被害を受けた街でもあります。
死者・行方不明者は640人近くになります。
 
イメージ 2
 南相馬の海岸沿いです。
 
 
イメージ 3
イメージ 4
 
更地のような場所の至る所に上のような簡易的な献花台が設けられていて、1年ちょっと前まではこの辺り一帯に普通の町並みがあった事,またその住民で多くの方が亡くなっている事を気付かされます。
 
イメージ 5
上の写真、ちょっとわかりづらいかもしれませんが、地平線のように見えてるところに実は水平線が見えてまして、この位置で海岸線から1キロほどあります。距離的にはそれほど遠くないにしろ、GPSで計測すると標高は16mありまして、ここに立った感じからすると、津波警報が出たところでとてもじゃないですけど、慌てて避難する気分にはなれません。
「有りえないところに津波が来た」というのが今回の震災被災地の至る所で起こったため、「逃げれなかった」というより、「逃げなかった」ゆえに亡くなったケースが多いと推測します。我々の津波に対する認識がそれまで甘かったため、この事態を避けるのは非常に厳しかったと思います。無念としかいいようがありません。