原発ゼロ
正直、こんな事態に至るとは予想外でしたわ。
なし崩し的に徐々に動かすと予想してたんで、まさかの展開です。
「正論」で割り切れない問題というのはあると個人的には思うんですな。
例えば、「死刑廃止論」です。
ワタシは死刑存置を小学校の時から支持してますが、「廃止論」の人間を論破できるかというと、これは無理です。
「目には目を」の精神はやはり野蛮で下等でしょうし、死刑を存置しても犯罪の抑止力にもならんでしょう。
・・が、それでも人を殺めた者はやはり命をもって償うべきであるってのは、理論どうのこうのよりもそれを超えたところの人間の本質としてあるのではないかと思う。感情論と一蹴されればそれまでですが、まぁその程度のレベルなのは否定できず、やはり「廃止論」を訴える「慈悲深い」左側の人々には敵わない。
んで、原発ですわ。
これも「直ちに全てを停止せよ！！安全性が不明瞭だ！！」って言ってるやつのほうが恐らく正論なんでしょうけど、ワタシから言わせれば
「ここ一年で急にその正論に舵を切られても迷惑な話」
ということなんですわ。
福島の事故以降、急に頭から原発を拒否しだした連中が30年前から同じように反発してたら、さすがにアホの関電も50％も原発に頼ることはなかったでしょう。だが現実の話、反対してる大方の連中は今までアホやったから知識がなかったのか、もしくは国や電力会社を信じきってたのか、もしくは興味がなかったのかよぉ知らんが、ずっと原発の問題をスルーして、その恩恵を受けてきたわけです。
そいつらに言わせれば、「福島第一の事故で原発が危険なものだということが明るみになった！！」と言うんでしょう。
しかし、福島第一も完全に「人災」扱いになっとりますが、まず巨大地震と津波があってそれがきっかけだったのは疑いようもない事実。地震の揺れの時点で福島第一がどれほどダメージを受けていたかについてはまだ明るみになってませんが、「全交流電源喪失」という点においてはやはりあの巨大津波が原因でしょう。
じゃあ、その巨大津波がここ数年以内に日本国内でどれだけの確率で起こるか？？ということです。
んで、国内の原発の中にも最新のシステムのものもあれば、福島第一みたいにオンボロのものもあるわけです。
原発は危ないもんです。
そういうとてつもなく危険なものですが、別にそれは震災前後で何か変わったわけではない。逆に福島第一の件があってからは全電源喪失についてもある程度考慮しはじめてるでしょうし、安全度は増してると考えるのが通常です。
全ての原発を直ちに止める理由がイマイチよくわからん。ワタシに言わせれば、あまりにヒステリックですわ。こんなエネルギー政策の転換なんてのは早くても5～10年のスパンで考える問題です。
例え関西人が20％の節電を達成したところで、関西の場合はその程度の節電では計画停電から逃れることができません。
やたら関電の情報開示がどうのこうの言われるが、関電の場合はそんなギリギリのラインでもなんでもなく、原発の稼働がなければ確実に計画停電の地獄が待っている。他の電力会社から融通してもらったところで焼け石に水ですわ。
病院や工場などが大変になるのは言うまでもなく、それらに関係ない人々も大変なことになる。
エアコンが止まる程度では済まされない。
自家発電のないオフィスや集合住宅のエレベーターも止まるし、それらの建物はポンプも止まるんで、水も出なくなる。
夏場ゆえに冷蔵庫の中の物も即刻腐るでしょう。
信号機が止まれば、交通事故で多数の人間が死ぬことも有りえる。
たかだか関電の筆頭株主というだけで単なる基礎自治体の長にも関わらず、えらそうに原発を語ってる橋下徹の主張をマスコミが大々的に扱うのもわけがわからん。それに左右されてるアホも多いかも知らんが、ホンマもうちょっと冷静に考えてもらいたい。
計画停電なんかやってる時点でさらに、日本とりわけ関西は「死に体」になると思うんだが。
