石巻のがれき(1)~現状を見る
例えば石巻市に前回行ったのは被災直後の4月半ば頃。
当時は石巻のみならず他の被災地も同様だったと思われるが、とりあえず何より一番重要な「道路」を確保するため、自衛隊の方々が中心となって道路の上に散らばっていたがれきを道路脇にどけるなどして、移動・輸送手段の確保を優先させていたわけです。震災一ヶ月後には国道・県道はもちろんのこと、主要な生活道も既に通行可能になっていたと思います。(あくまでがれき撤去により復旧可能な道路において)
但し、当時はまだ道路以外の土地には民家やビルなどの建物やその他生活用品、車、船、列車など途方もない量のがれきやゴミがそのまま殆ど放置状態。しかも地震の直接被害によるがれきではなく、津波によるがれきが多いため、その土地に全く関係のないがれきが流れ着いている場合が多く、その処理は困難を極めたと想像できます。
これら大量のがれきを被災地の複数の箇所にある仮置き場にコツコツと集めてきたのがこの一年間の主な作業行程であったと思われ、行方不明者のご遺体ががれきの中にある可能性もあるわけで、力任せに撤去もできず、本当に苦労されたと察します。
そして集められたがれきやゴミが以下のような状態になってしまっています。
石巻市のがれきです。
日和山(ひよりやま)公園から見下ろすと、一際大きながれきの山を見つけた。
旧北上川河口付近にあるこの仮置き場のがれき、山の上にちょこんと乗っかってるバックホウと見比べて相当でかい。
ちょっと遠回りになるんですが、近くに行ってみることにした。
途中で見つけた沿岸部に仮置きしている廃車の山。
旧北上川河口にかかる日和大橋から。
この辺のぬかるみ状態は深刻で、仮置き場のほうに行くのも結構場違いのような雰囲気ではあるものの、特に規制線が張られているようでもなく、靴をドロドロにしながら更に近づいてみる。
仮置き場の搬入口付近まで来て撮影をしていると、入り口で警備をされている方から
「撮影はダメということになっています」と言われた。
がれきを撮ることで誰が損をするのかよく分からんので、どこからNGが出ているのかと聞くと
「石巻市役所です」と答えた。
理由を聞いてみたところ、がれき処理の進捗具合を確認しているのかどうかは知らないが、地元住民で「仮置き場のバックホウ(油圧ショベルの建設機械のことです)が全て止まってる」ってなクレームが偶に市役所にきて、どうも神経質になってるらしい。
そりゃ作業員の方も一斉に休憩することもあるだろうからそのアホみたいなクレームも訳わからんし、そのクレームの対処で撮影禁止ってのもよぉわからんが、警備員の方に迷惑がかかるのでその時点で撮影はやめた。
さて、以前にもここで触れたがこのがれき処理の問題です。
「放射能を撒き散らすな!!がれき受け入れ反対!!」
ってなアホ丸出しの人間とは議論の余地がないので、とりあえず下記の記事を読んでから出なおしてください。
つづく