ヨウ素131:埋もれた初期被曝
「ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被曝を追え」
ってのをやってたんですが、これがなんでこんな晩の11時前後のしかもEテレで放送されるのかわからない。
震災から一年となる今日、いろんな震災関連の番組を観ましたが、その中で圧倒的に情報量の濃い内容やったんですが・・。
何故にこんな扱いなのかが全く理解不能。
今から述べることはワタシの勝手な見解なんで、軽く受け流して欲しいんですが、例えば先日、このブログで南相馬に行くことを書いた際、南相馬に住んでおられる親切な方から「南相馬ではマスクを是非」とのアドバイスを頂いたんですが、そもそもワタクシはマスクの機能自体をあんま信用してないってのもありますが、警戒区域外の今の放射線量程度などは殆ど気にするレベルでもないと思っております。
こんな程度の線量、正直な話、ワンカップを自販機の前で煽ってるウチのオヤジの行為のほうがケタ違いに危ないって話です。
別に「放射能なんて怖くない」ってなことを主張したいわけではありません。
私が怖いのは水素爆発直後に飛び交ってたヨウ素ですわ。
これを言うとヒンシュクを買うと思いますが、以前から言ってるんで再度言わせてもらうと、原発100km圏内で住んでいながら、あの水素爆発に気づいた時点で100Km圏内に留まっていることもさりながら、ボサ~~っと外をウロチョロしてた・・なんてのは放射能の恐ろしさを全く無視した無謀な行為としかいいようがありませんわ。ワタシからしたら考えられん話です。
小康状態に陥った以降ではある程度の情報も展開されるでしょうし、ガイガーカウンターも手に入れることもできるでしょう。
・・が、事故が勃発した直後の時点の混乱状態では何も情報を入手することができない。
政府も隠蔽していたわけではない。(SPEEDIの件は別)
実際のとこ、政府や官僚の情報源がNHKだったってなレベルやったわけで、混乱の中、なんも事態を把握してなかったのは明らか。
緊急事態の国のいうことなんか、何もあてにならんことを常日頃から頭に叩きこんでおくべきです。
私の余談はさておき、問題のヨウ素です。
さて、ヨウ素の線量や拡散のデータがどうして分からんのか。
そこで福島原子力センターってところが特殊な車で線量を測定しようと、震災直後の12日からあちこちを計測しはじめてたのですが、水素爆発の発生後、国のほうから測定の中止を命令されます。
センターの方は食い下がるも「身が危険」と理由からか駄目だったようです。
それゆえ、肝心なヨウ素が拡散した時期の数日分のデータが抜け落ちてしまったわけです。
・・・が、それがなんと福島の大野という第一原発より5キロほど北のところのモニタリングポストにて、最近になってセンターの方が調査したところ、震災直後バッテリーが生きてて、ちゃんとデータを記録していたことが判明したらしいんです。
この大事な情報をセンターの方が解読するのは時間と手間を要するので専門家に公開して、早速調査してもらったようです。
その結果が以下。ヨウ素131の拡散のようすです。
1号機の爆発直後。この後、風は東に吹いたため、太平洋側に流れたのでこの時の影響度は低かった。
3号機が爆発、2号機が危機的状態になるなどして再度ヨウ素が拡散。
この後、風は南に吹く。
また、これは大野という原発の北側のデータを元にしているため、南側のデータが本当は欲しいところだったようですが、今月になって原発よりすぐ南の「夫沢」というとこのモニタリングポストにおいてもデータの取得に成功したらしい。
(現在データを解析中)
今現在、まだ残っているセシウムも気にしないといけないでしょうが、そんな微々たる線量よりも去年の3月下旬にかけて降り注ぎ、今やとっくの昔に跡形もなくなっているヨウ素131、これが甲状腺がんに直結すると言われているのはご存知のとおりで、現地の方々はこっちのデータについても当然注目すべきではないかと思う。
それにしても、クドイようだがこんな重要なことがこんな扱いなのが謎だ。