NHKスペシャル「映像記録3・11 あの日を忘れない」
今日のNスペは画面に食い入るように見てしまった。
講演か何かが行われていて、それをきちんとした機材で撮影していたようなんですが、揺れがくる前から撮影してたんで、その様子の一部始終が映像で残っているわけです。
講演を聴いていた人たちの携帯から地震の緊急速報のアラームが鳴り、しばらくして多少揺れ始めた直後が下記の画像。
第一波の大きい揺れが来たのが、アラームが鳴り始めてから約25秒後。(下の写真)
震源に近い東北においてもアラームが鳴ってから本格的な揺れがくるまで多少の時間があったことが伺える。
その点はやはり直下型の震災だった阪神淡路とは大きく異なる。
大勢の客がホールから慌ただしく逃げていくも、一部の人たちにはホール内を安全と見たのか、停電したホールの中で結構な人数が残っている。
そんな中で更に大きな第二波が来たのがアラームが鳴ってから約1分後。
ホールが崩れなかったからよかったものの、上の波形にあるようにその後も相当長い時間揺れ続けてたわけで、やはりこういうときは多少パニックになっても建物から出たほうが無難のような気がする。
私がこの場にいてたらどうしてたか??ということを考えてしまう映像でした。
にも関わらず、現在の日本人はどれだけ「津波」について真剣に考えてたかということです。
恋愛の傷心を「津波」に例えて曲名にまでしてしまった全くピント外れの日本人アーティストがおりますが、あの大ヒットの最中に違和感があったヤツってのはこの私だけだったんでは??ってくらい少なかったはず。
まさか今後において、津波をこんなふうに例えてどうどうとリリースするバカは日本人では出てこんでしょう。
我々の意識のなかで津波を「単なる穏やかな自然現象のひとつ」くらいにしか思ってなかったのでは??
スマトラ沖地震の映像で「津波とはかくも恐ろしいものだったのか」と初めて気付かされた感があります。日本の場合はなんせカメラの世界シェアがほぼ100%ゆえにその国民が所有している率も世界トップクラスだろうし、残った映像の量はハンパじゃないはず。ちゃんとしたビデオカメラはもちろんのこと、今回の番組ではコンデジで撮影された動画も紹介されてたが、ハイビジョン放送に十分に耐えうる映像でビックリさせられた。
これだけの膨大でクリアな映像が歴史資料の遺産として残されたので、今回の番組の主旨である「忘れてはならない」ということについてはだいぶ脳に焼き付けられたと思うし、これからもこれらの映像を繰り返し目にすることで更に我々が忘れることもないだろうと信じたい。
今を生きる我々のみならず、これからの子孫にとっても非常に大切な映像です。