iPodの背面~Steve Jobs氏のこだわり
先日クローズアップ現代でスティーブ・ジョブズ氏のことが取り上げられてました。
10年前に番組内でインタビューしたものも流すというんでめちゃ期待したんですが、その当時の映像は殆ど流れず、ハゲのどうでもいいインタビューがえらい時間を占めてました。・・・あ、ハゲってのは孫さんの愛称(?)ね。
目新しい内容がない中、ひとつワタシが知らんことを取り上げてました。
ジョブズ氏のこだわりが如何にすごいかというエピソードのひとつです。
iPodを製品化する際、彼はその裏蓋を研磨するのにとある会社の技術力を評価し、依頼したらしい。
その会社ってのが新潟にある「小林研業」というところです。
新潟にある小林研業。
最初のiPodの裏蓋を持って語る小林社長。
ジョブズ氏は肉眼ではわからないごくわずかな歪みをも許さない精度での研磨を要求してきたとのこと。
研磨技術が日本屈指であるこの企業にとっても非常に困難なものであったらしい。
小林社長は以下のように語ってます。
「なぜそこまで拘るのか・・と。
しかも裏蓋でしかないわけですね。表ではないわけです。
なぜそこまで拘るのかというくらい拘りがありましたね。
今まででのグレードでは通らないよと。こういう高度な研磨を求められる仕事もあるんだよ
・・ということを再認識させられた」
これはジョブズ氏の一切妥協しないこだわりのごくごく一部なんでしょうが、地方の技術を持った職人さんが語ると尚更説得力があります。
ある元側近はジョブズ氏について、何故にそこまで細部に拘るかを考えた時、彼には以下のような哲学があることに気づいたそうです。
「絶対にお客さんにはわかってしまう。わかるから最善を尽くさなければいけないんだと。
人間の感性に対してのリスペクトなんですよね。
この差は気づかないだろう・・我々は作ってる人たちだ、我々は気づくけれども
買ってくれるお客さんは気づかないよね・・・という考えではないんですよね。
だから自分たちは芸術作品を作るようにひとつひとつ仕上げていくんだ・・
という考え方なんですよね」
ワタクシ自身が持ってるアップル製品はiPhoneくらいで別にアップル信者でもなんでもありません。
・・が、アップル製品の見てくれ、手触り、操作性・・・アップルストアなどでその新製品を手にする度にこの15年の間、ビックリさせられ続けました。
こういう細部へのこだわりはもともと日本人の十八番やったはずなんですけど・・。