ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

オール電化、終わりのはじまり

オール電化推進裏目 前橋市が利用制限
福島第一原発事故による夏の電力不足に対応するため、前橋市は二つの公民館にあるオール電化の料理実習室を七月一日~九月二十二日の平日に利用制限する方針を決めた。室内にあるクッキングヒーターの消費電力が大きく、やむを得ないと判断した。市は建設する公民館にオール電化を推進してきたが、裏目に出た格好だ。(抜粋)
東京新聞・6月15日)
 


 
東電、PR施設運営子会社を7月末解散へ
東京電力オール電化のPR施設などを運営・管理する完全子会社「東電ピーアール」を7月末に解散する方針を決めたことが14日、分かった。東京・渋谷などにある「電力館」など管内28カ所のPR施設は5月末までにすべて閉鎖しており、今後建物を売却する方針だ。
 東電ピーアールは1984年4月に設立。資本金は5千万円。従業員数は約400人。ガスコンロや給湯器を電化する「オール電化」の普及に取り組んできた。(抜粋)
日経新聞・6月14日)
 


 
 
都心部やその近郊にて売却中の30階建て以上のタワー型マンション。そのマンションに大きく垂れ幕がかかっていて、そこに書かれているのがオール電化」。よぉ見る光景です。
 
何事においてもリスク管理で重要なことは「分散」ですわ。何かひとつに集中する行為は非常に危うくもろい。
それは例えば株式投資なんかでは言うまでもなく、例えば普段の生活においても、「この女(男)が私の全て」なんてなバカなことを言ってるやつはソイツに裏切られた場合のショックがあまりに大きく、ストーカーに成り下がったり、病院に通ったりするような羽目になる。趣味や嗜好が多岐に広がっていればそんなことにはならんわけです。
 
ライフラインも同様。
ここでも以前に書いたことがあると思うが、電気オンリーで他に選択肢がないってことに対して不安に思わないほうがおかしい。
オール電化などというもんを売りにするもんがいて、またそれに飛びつくヤツらがいること自体がよぉわからん。
まぁワタシが想定していたこの場合のリスクってのは災害が発生した直後のものであって、まさかこんな慢性的な事態に陥るとは思ってませんでしたが。
 
 
大抵は(特に真夏)昼間に電気の需要のピークを迎えるが、真夜中に需要が落ちるからといって、原発などの各発電所は稼動を止めるわけにもいかず、電気を貯めることもできんので夜は電気が有り余っているというのはご存知のとおり。
東電や関電によるオール電化の推進は、この有り余った電気を有効活用させる意図で「安い」だの「エコ」だのを売りにしてきたわけですが、今回のような事態になってくるとだまされた感を抱いている利用者も多いでしょうな。
というか、以前から「オール電化ってホンマに金銭的に特なんか?」って意見もあったようですが。
 
んで、電気供給量からいうと東電の半分の規模しかない関電は東電と同じ規模(世帯数)でオール電化を推進してきたらしいですわ。オール電化といい原発といい関電もホンマ胡散臭い。
 
 
熱を出す電気製品や器具はとんでもない電気を喰う。トースター、電気ヒーター、洗濯乾燥機など何れもそうですわ。
そもそもこれらを電気製品によって熱を出させるまでの流れは、つまり石油」やら「石炭」やら「核反応」とかによるから蒸気タービンにより電気に変えたものを、またわざわざに変えるという遠回りをしとるわけです。
じゃあ、家庭でお湯を沸かすための熱なんてのはそんな遠回りする電気よりガスのほうが効率が良さそうなんてのはバカでもわかる話。
言うちゃ悪いが、だいたいIHクッキングヒーターなんかホンマの料理人は使わんじゃろ??(効率と関係ないかw)
 
要は電力会社(及び電機メーカー)によって無駄に電気を使わされてる羽目になっとるわけです。
 
そしてこれから慢性的な電気不足が続く中、これまでの東電と関電のオール電化推進が足を引っ張ることになるのです。