ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

死にたくなる季節~3月の自殺者数

日本では段々春を感じる時期に入ってきました。
「ぽかぽか陽気」というくらいで、気分的に明るくなってる方も一般的には多いでしょう。
 
・・がワタクシみたいなへそ曲がりは逆にブルーになる季節でもあります。
ワタシの場合は単に世間的にずれてるだけの理由ですが、周りが陽気な流れにあるとき、不安を抱えている人間は逆にその落差に対して更に気分が落ち込むものです。
 
今しがた過去の月別の自殺者数を調べてみると、多少の例外はあるにしろ、3月が一番自殺者が多いようです。他の月と極端に差があるわけではないものの、それでもやはり毎年3月が多いのには何か理由があるはずです。
 
曜日別で一番多いのは週明けの「月曜」だということは知っている方も多いはず。
「3月の月曜」ともなると、一日あたり平均105.3人で最も多く、最少の「12月の土曜」は63.1人で、その差は大きい。
自殺問題に取り組まれているNPOライフリンク」の清水康之代表によると「3月は決算期で、月曜や月初めとともに生活、環境の変わり目であることが影響している可能性がある」とのこと。
 
都会に住んでると毎日のように電車への飛び込み自殺でダイヤが乱れる。
ホームでぼぉ~~っと待たされると、「こんなラッシュ時に迷惑な!もうちょっと考えろよ!」と思いたくもなる。
また、小さなお子さんなどがいながら自殺する者に対しても「なんでこの子たちを残して自殺なんかできるの??」と単細胞な第三者はいいがちだ。
誰だって普通、我がのかわいい子供を残して自殺などしたくはない。
自分勝手に「現実からの逃避」で自殺しているのではなく、長く続いた心労の積み重ねでもはやそういう思考が一瞬ながらも完全に停止してしまい、突発的に命を絶ってしまっている場合が多いのが実際のところで、理詰めの結論として自殺を選択しているわけではなかろう。
 
福知山線脱線事故PTSDになり、このブログにもコメントをくださった若い男性の方もそうだった。
彼には常に自殺願望はあったが、それでも薬を服用しながら病と闘ってきた。
ふと、その病が和らいだその日、彼は命を絶ってしまった。その数時間前にブログで記した内容は生きることに対して前向きだったにも関わらずだ。もう完全に混乱状態で最期の行動は突発的なものとしか思えない。
 
年間3万以上の日本人が毎年亡くなっている現在、当然現時点で何かと精神的な不安や病を抱えている方、または過去に大事な人を自殺でなくした方も多いはず。
 
個人的な話になりますが、10年ほど前、仲のいい先輩が自殺で亡くなってしまいました。以前に働いてた会社の優しい先輩で、出勤する途中、会社の近くのビルから飛び降りた。享年40歳。
長い間、仕事が原因の鬱病で大変な状態が続いていて、ワタシも先輩が「もしや自殺をするのでは?」と不安を抱いていた時期があったものの、そのピークを脱して、「やっと元気になってきたかな?」と喜んでた頃に死んでしまった。
そういう時期が一番危険ということをすっかり失念してしまっていて、「自殺者の周りのものは生前にもうちょっと止められんもんか?」と普段思っていたワタシがその当事者になってしまったわけです。
 
※殆どの方はご存知だろうが、念のため付け加えると、本当に精神的にまいってしまっている場合、実際は「自殺をする気力も体力ない」状態であり、その最悪の状態から脱した場合、多少の余裕が生まれてくる。
つまり、言葉は悪いが「自殺をする余力が生まれる」ためにこの時期が危険といわれる
 
その一報が会社に入ったときは悲しむまでに至らず、その驚きでただただ呆然とするばかりでした。
そしてワタシ自身、その先輩と会社の中でも比較的近い間柄だったため、後悔するばかりです。
ワタシは間違いなくその自殺を止められる可能性があった数少ない一人でした。
 
今、死を考えている方にここで何を言ったところでどこまで伝わるか疑問ですが、親族や知人で塞ぎこんでいる方がいるっていう人たちもまた多いはず。
ワタシのように取り返しのつかない事態にならないよう、是非とも自分の周りのうつむいている方々に声をかけてやってください。多少「おせっかい過ぎ」程度のほうがいいかもしれません。その方へのアドバイスはシロウトには難しいでしょうけど、話を聞いてあげるだけでもだいぶ違うはずです。
 
明日の月曜も日本のどこかで100人の方が自殺します。
先輩が亡くなったのもこの時期でした。