ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

サイボーグの世界が既に現実になっていた

昨日11月5日のNHKスペシャルをみた。
題して立花隆 最前線報告 サイボーグ技術が人類を変える」
テレビ欄で「衝撃の連続・・・」などとなっていたのでNHKにしては珍しく陳腐な表現を使うなぁ・・
と思いつつも、こりゃ只ならぬ内容だと思って見たのだが、ホンマに衝撃的な内容の連続。

人間の脳がとんでもない複雑且つ高度な機能を持ってるのは誰もが知るところだが、その脳が
体などへ発する、もしくは体からの受ける電気信号・・・この解明が今急ピッチで進みつつあるのだそう。
この信号が解明できつつあることで、サイボーク化が既に現実となっているのだ。

例えばアメリカの元電気技師。この男性は数年前、高圧の電流に感電して両腕をなくしたそうだが、
腕へと繋がっていた神経を胸の方に移動する手術を受け、その神経からの信号を感知できる義手を
取り付けることで義手を彼の意思どおり動かすことができるのだ。
例えが悪いが、スター・ウォーズのアナキンやスカイウォーカーなんかも手がサイボーグ化してたが、
これがSFの世界の話でなく、既に現実になりつつあるとはホンマに驚き。
義手の取り外しは自由で直接体と接続しているわけではない。
この男性は世界初のサイボーグと言われているそうな。

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ちなみに日本でもこの研究は進められている。
東大では、手首をなくした女性に人工の手をつける試みをしている。
この人工の手がすごいのは脳からの情報を受けるだけでなく、感触など手から受ける信号を
脳に伝えることができるというもの。
物を触った際の微妙な感触、これは非常に重要だろう。石を掴むとき,卵を掴むとき,
握手するときなど、それぞれ力の入れ方は微妙に変えるだろうし、それは持った際の触感によって
調節するものだろう。
この感触を人工の手から受けることで、微妙な力の調節も既にできつつあるというのだ。

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人間が目から得る情報量は言わずもがな膨大なもので、五感でも極めて重要なもの。
「人工の目」を取り付けているアメリカの男性が紹介された。
サングラスに取り付けてあるカメラからの映像を電気信号に変えて脳に伝えるもので、
予め脳に信号を伝える機器が手術で埋め込まれており、それと接続することで、ぼんやりとだが
光を感じることができるのだそうだ。
20年ほど前に事故で失明してまったその男性、手術後に自宅に帰ってクリスマスのイルミネーションの
光を感じたとき、とてつもなく感動したそうだが、それは当然だろう。ビックリ仰天の話だ。
残念なのはこの技術の第一人者の方が亡くなったそうで、後継者がおらず、機械が老朽化して
信号の読み取り感度が極端に落ちてるんだそう。
それでもこの男性はわずかでも光を感じれることは非常に大きいと述べている。
早いとこ、後継者が育って欲しいところ。

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日本でも人工内耳を取り付けている子供さんたちが既にいるのだそう。
これも脳に機器を埋め込む手術が必要なため、一大決心がその親御さんたちに必要だが、その人工内耳を
取り付けている少年が番組内で紹介されていたが、ヴァイオリンを弾けるほどに音を感知できていた。

さらに驚くのはそれらのサイボーグ機器に脳があわせて進化していくこと。
上記の日本の義手の女性、MRIでの脳の検査で最初のうちは義手を動かすのに脳が混乱し、脳全体が
働いてる状態だったのが、使い慣れだした頃の検査では脳のごく一部のみがフル回転。
それは脳が信号を送るコツを掴んだことを意味するらしい。
人工内耳の少年もそう。実際の脳が音を感知する機能に比べ、人工のそれは比べ物にならないほど
感知の悪いもので最初はノイズがひどかったようだが、脳がその機器にあわせて進化し、
今は殆どノイズもないとのこと。

番組はさらに驚く現実をいくつも紹介。
NHKがすごいのか?立花隆がすごいのか??
正直、これらのエピソード未だ見たことも聞いたこともなかった。
ここ5年の技術だそうだが、何故もっと報道されないのか不思議。

後日、再放送があるのでまた見ていただきたい。
再放送後にまたこの番組内の他のエピソードも紹介させてもらう。

※再放送は総合テレビ
  11月8日(火)午前0:15~1:29(つまり7日の深夜)に予定。