紀勢本線ぶらり旅~特急くろしお381系の想い出
(2015/10/11)
湯浅駅を通過するくろしお号381系です。
この駅にもカメラを構えている男性がいました。
えらい撮り鉄が多いなぁとは思ったのですが、うっかり忘れておりました。
381系が今月末で引退するのでした。
紀勢本線ってのは海岸と山の間を縫うように走っている箇所が多く、なんせ常に右や左に急カーブを切ってる感じです。
線路のすぐ傍を太平洋の波しぶき。
方や逆の窓側には崖の木々の枝が車両をこするw
場所によってはあたかも海の中を走ってるかのような錯覚を覚える車窓も。
なんせRがひどい。R=200とか恐らくザラです。
ちょっと上の写真では見難いでしょうが、前方の左手にある突き出た海岸線がありますが、そこに紀勢本線の電線が見えます。
要は車窓から自分の乗ってる列車がこれから走る路線が見えるんですわw
特急とかの長い車両で後ろのほうに乗ってると前方の車両が普通に見えてるのが常時です。
このRのひどい路線のために導入されたのが振り子式車両の381系です。
カーブで車両を傾ける構造のもので、それにより急なカーブでもそれなりにスピードを出して通過することが可能です。
・・が、乗ってて酔ってしまう人が多いらしいのです。
車体が傾くタイミングがカーブに入ってから微妙にズレることが原因らしいのですが、あんまり酔うタイプでもない私の弟も小中学生の頃、新宮から天王寺までの4時間ほどの間に一気に体調を崩して、自宅に戻ってから数日間寝込むこともありましたw
まぁ私は車酔いとか船酔いとは全くの無縁なので快適なんですが、快適性については問題があるようです。
ということで、381系引退後は振り子式ではなくフツーの車両が導入されます。
それにより、天王寺-新宮間は30分ほど遅くなり、3時間40分を超えるようです。
ただでさえ直線距離は遠くないのにやたら大阪から遠く感じる新宮~熊野市が更に遠くになってしまいます。
串本駅で新大阪行きのくろしお待ちで停車している新宮行きのくろしお。(単線なので駅でのすれ違いです)
私が乗る新大阪行き最終のくろしおです。
この海をイメージしたであろうエメラルドグリーンみたいな変な色使いも正直ダサいし、くろしおの見てくれは全くかっこいいとは思いませんが、やはり小中学生の時に祖母のところへ行くのに使ってたこの車両については思い入れがあります。
小学校の頃は正直、熊野市の祖母のところに行くのはちょっと憂鬱なものがありました。
私は弟と違って釣りとか海水浴とかも興味ないインドア派ですし、なんせ偏食がひどいので祖母のうちでの食事も結構きつかったのです。
(田舎のおばあちゃんがカレーライスやハンバーグなど出してくれるはずもない)
便所は昼間でも暗くてホンマに怖いボットン便所でした。トイレに行くのが嫌で便秘になるくらいです。
虫嫌いの私は時には家の中をムカデが這うなど尋常じゃない環境でした。
それらは中学になっても同様だったのですが、自宅のある殺伐とした尼崎(w)にはないのんびりとした風景の良さがわかりはじめ、何よりめったに会えない祖母やいとこたちに会う楽しみがそれらマイナスを補ってあまりあるものがあり、夏休みの度に6時間かけてやってきていたのでした。
高校以降は熊野へ行かなくなってしまい、暫くして祖母は脳梗塞で倒れ、その後数ヶ月であっという間に亡くなってしまいました。
結局看病もできず会えずじまいでした。
そして、私たちを熊野まで運んでくれた381系も間もなく無くなろうとしていますが、手元にマトモな写真が残ってないww
これでいいのか??(いいはずもない!)
ということで、明日、紀勢本線ぶらり旅の第2ラウンドを急遽実行しますw
目的は381系の撮影のみ。始発で紀州へ向かいます。今回は日帰りです。
新宮駅にて。こんな「回送」とかのくろしおではダメですw
明日はちゃんと営業運転中のを撮りますw