ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

Led Zeppelin II Deluxe Edition~ What Is And What Should Never Be

今年からツェッペリンのリマスター盤が順次、当時のリリース順から発売されておりまして、70年代にロックにのめり込んでいたオッサンたちを狂気させております。
ワタシも「II」を今回購入して今聴いているところです。
45年前の音源が最新の技術によってクリアに蘇っておりまして、アマゾンのレビューでも高評価です。

実はワタシは渋谷陽一ロッキング・オン社社長)含め、70年代に洋楽にのめり込んだオッサン連中はツェッペリンを「過大評価している」という認識です

ビートルズには「古さ」というのものを感じさせない普遍的な何かを持ってますが、残念ながらツェッペリンの楽曲ってのはどうも古臭さを拭えない。
その際たるがツェッペリンの代表曲「天国への階段」でして、一番盛り上がるはずであるギターソロのパートでワタシは本当に心底「なんじゃこりゃ」と初めて聴いた時ゲンナリしましたわ。あまりに陳腐な構成。それから何十回と聴いても未だにその感想は変わりません。
ツェッペリンの格下に捉えられてるディープ・パープルのほうがよっぽど現代にも通用する音を持っている。(勿論異論は認めるw)

さて、そんなふうにツェッペリンをやたら持ち上げてる連中を懐疑的に見ているワタシですが、ツェッペリンのセカンド「Led Zeppelin II」(1969年)についてはバカにできない。
バカにできないどころか間違いなくロックの名盤中の名盤ですわ。

デビュー作の「I」からわずか7ヶ月後にリリースされた「II」はハードな北米ツアーをこなしながら制作されたらしく、当時のジミー・ペイジはアルバムの出来栄えに満足していなかったらしい。
勢いだけで作ったラフな仕上がり故にそういう感想を持ったんでしょうが、この「勢いだけ」ってのがいいんですわ。
「天国への階段」みたいな変に計算され尽くした楽曲なんてクソくらえです。

名曲揃いのセカンドですが、その中で一番有名な1曲めの「Whole Lotta Love(胸いっぱいの愛を)」ではなく、2曲めの「What Is And What Should Never Be」をここでは取り上げたい。


この曲は抑制的な感じからスタートしますが、要所要所でペイジのギターが炸裂していて、ツェッペリンならではのハードな部分も堪能できます。
ヴォーカルのパートの裏で唸るジョン・ポール・ジョーンズのベースも素晴らしいし、ジョン・ボーナムのドラムも相変わらずの迫力ですが、まぁ何と言ってもやはりヴォーカルのロバート・プラントでしょうな。

後期のツェッペリンのプラントはやたら甲高い声ばっかりで全くつまらんのですが、初期の頃には抑制した部分とシャウトや甲高い部分とのメリハリがあって、それがホンマ絶妙のバランスを保っております。
ワタシが生まれる前のこの当時にこんな唱法を確立してるとは驚きです。

曲自体も後期のような単調なリフの繰り返しだけの平坦なものではなく、全くどういう展開になるのか予想もつかない訳の分からん構成になっているので何百回聴いても全く飽きない。
誰にも有無を言わせないだけの「カッコ良さ」があります。

ワタシのHNの「zeppelin_2nd」はもちろん、このアルバムが由来です(ということにしておきますw)

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「II」のアナログ盤と、今回購入したRemaster盤