ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

音楽の原点

欧米のロックシーンが完全にダメになってからどれくらい経つでしょう。
未だに日本人でも現在の洋楽を聴いておられる方はそれなりにはおるんでしょうけど、まぁ正直、今のレベルは殆ど70~80年代の燃えカスみたいなもんです。
例えば邦楽しか聴かん奴らに「なんでこんなレベルの低いの聴いとんねん」ってワタシが思ってたり言ってたりしたのは四半世紀前ですが、今はとてもじゃないですがそんな事もいえんでしょう。ワタシ自身は今もあまり聴きませんけど邦楽の躍進は少なからずあるし、欧米の音楽にだいぶ近づいてきてると思います。
洋楽については、例えばビルボードの年間ヒットチャートの上位とかの曲を聴いてもホンマ劣化が甚だしい。
 
さて、洋楽に対して興味がなくなって久しいワタクシですが、今年のはじめくらいからあるアーティストにはまりはじめてしまった。
 
 
 
The Beatlesですわ!!
 
もちろん、ロック界の頂点なんで小学校低学年のときからこのグループは存じてますが、なんせワタクシが洋楽にはまりはじめたのは80年代になってからで、ビートルズが解散(’70)してから既に10年以上経ってたわけです。その間に音楽シーンはめまぐるしく変わっていってまして、録音技術や楽器そのものも大きな進歩を遂げました。
それ故にやはりガキンチョが聴く分には「ビートルズは古臭い」と思ってしまうわけですね。
結局、当時ビートルズに関しては殆ど素通りでおわっちゃいました。(LPもレンタルのみで買った経験なし)
 
さて、CDが普及してからビートルズのアルバムも数枚持ってましてが、相変わらず「資料」として置いてただけで、特に聴くこともありませんでした。
・・・が、とある機会で今年、ビートルズを長時間聴く羽目になったのです。
我がもってたCDを聴いてただけなんですが、何時間も聴いてる間に「こりゃやっぱりすごいな」ってことで、残りのアルバムも徐々に買い始めたのがここ数ヶ月。
 
そして今週。オリジナルのアルバムはほぼ全て揃いました。
 
いや、このアーティストはホンマ、今更いうのもなんですけどとんでもないです。
要は「シングルカット用」のヒット路線の曲、例えば「ヘイ・ジュード」とか「レット・イット・ビー」なんてのが素晴らしいってのは日本の世間一般でも知ってるでしょうが、シングルカットされてないアルバム内の曲も漏れ無くどんだけ革新的だったかということです。ポップ性を排除してるものや、オルタナティブ、実験的な曲など何から何まですべてビートルズは「音楽として可能性のあるもの」をわずか8年の間にやり尽くしてしまってて、それこそ最初に言った「燃えカス」の話じゃないですけど、極論を言えば、
ビートルズ以降の音楽がビートルズの燃えカス」
みたいなもんであることを改めて認識させられた次第です。
 
最近はビートルズのオリジナル版すべてについて「Remaster版」がリリースされまして、改めて音質のいいのを聴いてると、いつの時代のアーティストなのかわからん錯覚に陥ります。
これらの音源をずっと聴いてると、ビートルズ以降のアーティスト・・例えばビートルズの次のロックシーンを引き継いだのは「Led Zeppelin」ですが、これなんてめちゃくちゃ「古臭く」感じます。(もちろん個人的な話ですw)
ビートルズの曲ってのは国や地域性のみならず、時代を超越した音楽性を持ってる故なんでしょうが、60年代にそれをやってしまうってのはホンマ驚異的です。
 
そして、欧米のロックシーンが完全に死に体状態になった今、ワタクシはこの「原点」に今更ながら魅了されているのであります。
 
ということで、しばらくここはビートルズ専門ブログとなるわけですw