ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

島田紳助、引退

毎年恒例だったNHKによるタレントの好感度調査は数年前に終わったが、日経エンタテイメントによると、現在の1位はNHKが調査していた当時と同様、未だに明石家さんまらしい。この人ももう50代半ばになったが、若いときからずっと1位を維持していて、ホンマにすごいタレントだとつくづく感心する。
 
同じ吉本の同期で、さんまとも仲のいい芸人が島田紳助だが、同調査による「嫌いなタレント1位」がこの紳助なんだそうな。
2chの実況などでもさんまが出演している時は賛辞のレスが多いが、紳助が出ているとクソミソ状態。
感動の押し付けっぽい部分が胡散臭く、話の内容もタレントのランク的なものを匂わすものや、ギャラ云々なんかの金の話も多い。こういうしゃべくりは、聞いてて気持ちのいいものではない。
女性マネージャーの暴力事件や、後輩芸人への説教の噂などダークなイメージが多いことなども世間に嫌われる所以か。
 
その胡散臭い嫌われ者の紳助が芸能界から引退することになったらしい。
理由は暴力団との交際が発覚したからだという。
「紳助にピッタリの理由」と思っている人も多いようだが、それにしてもレギュラーを多数抱えながら、あまりにあっさりとした引退にビックリである。
 
 
紳助が常にライバル・・というか、実際には勝てないのは自覚していたようだから、目標もしくは意識していた芸人が同期のさんまだったわけだが、この二人は改めて言うまでもないが同じ芸人でもホンマに真逆。
 
さんまに裏表がなさそうなのはテレビを見ててもわかると思うが、例えば大阪ローカルの番組に出演する際に毎度利用している新幹線ではいつも車内で後輩芸人を見つけては移動の2時間半しゃべり倒して、その芸人たちをグッタリさせており、芸人が見つからないときは隣席の一般人に延々と一方的にしゃべっているところが車内で隠れていた目撃されているw
テレビで彼が泣いているところは未だに見たことがないし、逆に芸人がメソメソ泣くことには厳しく突っ込む。
芸人が「実は裏でこんな努力をしています」みたいな感じの番組、例えば漫才のネタあわせを真剣にやっているような場面をテレビに映したりすることにも批判的だ。
 
さんまこそホンマの根っからのお笑い芸人だが、紳助も芸人として天才ながらもさんまとは全く性格が異なる。
 
さんまが自分の出てる番組の録画したものを繰り返し見るのと違い、紳助はあまり自分の番組を見ないというが、彼は自分の番組の収録が終わる度に、その反省点や評価を事細かく「第三者」として自分を冷静に分析していた。「それくらいするのは当たり前。しないタレントばかりなのが不思議」といっていたが、そういう緻密な分析があってこそ、あれだけの司会ができるのであろう。
 
しかし、彼は常に自分の「タレントとしての地位」に不安を抱いてきたという。さすがに50代半ばになってきて、その不安もだいぶ薄まってきたと思われるが、それでも自分より格下の芸人・・例えば波田陽区なんかとずっと一緒に過ごしては安心感を得ていると語っていた。(冗談かもしらんが紳助が言うとマジっぽい)
それでもどうしようもなく不安になったときは泣きながらさんまに電話をかけることも多々あったらしい。
(当然ながら、さんまの方からは悩みの相談なんぞ一度も受けたことがないと紳助は言っている)
 
 
もちろん、今回の引退は本人も相当きつい決断だとは思うが、彼の分析をもってして、今回のダメージやらを天秤にかけて「今が引き際」と思ったのだろうが、引退の会見では「尊敬する上岡龍太郎」と同じ55歳で引退することに運命を感じると言ったという。
紳助が漫才をやめるきっかけは「ダウンタウンの斬新な漫才が衝撃的で、こいつらには勝てんと思ったから」らしいが、現状も頭打ちと悟ったのかも知れない。
「半年間だけ芸能界のてっぺんにいた」ことを常に彼の前に立っていたさんまにも認めてもらったと会見で話し、本人に悔いはないとのこと。
番組を通じて、小泉純一郎はじめいろんな政治家とも親交があった紳助だが、結局は10代の頃のチンピラ癖がぬけずに現在に至ったのか。
まぁ警察から漏れ出た話によると、本人が語っている以上に暴力団と強く結びついていたようだが、今後変なボロが次々と出てくる可能性もある。
 
私個人的にも紳助は好きな芸人ではないが、彼がとんでもない実力の持ち主であることは間違いない。
例えば、「ヘキサゴン」や「深イイ話」、「行列」みたいな番組は、例え打ち切りに踏み切れなくても紳助なしでは1クールも持たんでしょう。
彼の引退で企画力のないテレビ局も、彼に頼ってきたセンスのない後輩芸人やタレントも大打撃なのは間違いない。
 
 
さて、嫌いな紳助はまだしも個人的に気になるのは明石家さんまだ。
彼も実は
「60歳になったら自分のすべての番組から降りる
と自身の番組内で言っている。
彼がテレビから消えるとなると、今度は我々視聴者が大打撃である。
 
 
おわり
 
 
※ただし、引退ではなく芸人としての活動は続けるとのこと。「機会をいただけるなら、ゲストとしてのテレビ出演は受けさせてもらう」とは言っている。