ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

松本人志・上沼恵美子への暴言騒動へのコメント

上沼恵美子が本日9日の関西ローカルでM-1暴言騒動についてコメントした件は別記事で触れましたが、あまり事を大きくしたくないというのと、かと言ってこの件があまりに騒がれているため無視することもできないという意図から、この暴言内容や暴言をした芸人の名前などを一切出さず、「審査はえこひいきなしにやっている」「二人に興味はない」のみを語って読売テレビのスタジオ内に笑いと拍手をもたらし、短時間で決着をつけました。

ダウンタウン松本人志もやはり上沼恵美子に無理から審査をお願いしている立場もあって自身の「ワイドナショー」の番組冒頭から丁寧に取り上げて、自分の思いを語ってました。

島田紳助にひきずられるかたちでこのM-1に当初から関わってきた松本ですが、他人の漫才を評価する正当性については自身もいろんな思いがあるでしょう。
今日も本人が語ってましたが、松本は若い時代に漫才の審査で審査員に文句をいった経験もあります。

また、ある上方のどでかい賞レースを若くしてダウンタウンが獲得したとき、ダウンタウンの二人はステージ上で特に喜ぶこともなく「憮然」とまではいわなくても淡々とその賞を受け取ったときがありました。
その賞の選考に携わっていた放送作家新野新は過去の受賞者と全く異なり、あまりの喜びのなさにショックを受けたことを自身のラジオ番組で鶴瓶に語っていたことを私は記憶しています。
それを受けて鶴瓶は「賞をとったところで何の保証もないし」みたいなことを言ってダウンタウンを擁護しておりました。

上方のいろんな賞レースの審査は放送作家だの局のえらいさんだのと劇場の舞台に立ったことがないような人間がやってる場合が多かったのですが、松本も今朝の番組で言ってましたが、M-1は少なくとも舞台を踏んできた猛者が審査をしてるだけに説得力はあるはずです。
そして、説得力のある賞レースだからこそ関西では爆発的な数字を取り、暴言を吐いた芸人二人を含め、漫才師たちがこぞって毎年エントリーしてるんじゃないでしょうか。
別に審査方法に疑問があるならばエントリーしなければいいんです。

松本は二人を「勉強不足」と切り捨ててましたが、確かに上沼恵美子の漫才師としての天才ぶりを40歳にもなって知らないってのが芸人としてひどすぎます。関東の芸人なら分かるんですが、関西のNSC出の芸人でなんで未だ知らんのか、もしくは理解していないのか意味不明です。

関西の一般人でもウチの親父みたいに「上沼恵美子はいっつもえらそうやら嫌いや」とか言うやつはいます。まぁこんなやつは笑いの何も分かっておらず、毒舌の裏にある優しさとかそういうのが全く理解できないポンコツです。ちなみにうちの親父は20代にダウンタウンが関西で爆発的人気が出たときも全く理解できてませんでした。
そういうレベルの人間はそりゃ上沼恵美子のしゃべくりにもついていけんでしょう。

上沼恵美子の「興味ない」発言で全てが丸く収まった感がありますが、今後のあの二人をテレビなどで見てもお笑い好きの人間からすれば違和感があるでしょう。
松本も言ってましたが、二人は上沼のみならず審査員全員を批判したに等しい。
そして酔ってるゆえの失言と捉えるのはナンセンスです。酔ってごちゃごちゃおしゃべりになる小心者が酒飲みには多いですが、こいつらの酔った上での発言は私は本音と捉えております。シラフでは言えないポンコツが酒の力を借りて本心を吐露しているという認識です。松本も本音と思うと言ってましたがそのとおりです。

さんまは関西のラジオ番組でこの件に関して「吉本から口止めされている」とダンマリでしたが、松本は自身が関わっていることもあって吉本の意向も無視したのでしょう。
今回の暴言騒動、二人のポンコツ芸人が今後どうなるかは興味ありませんが、上沼恵美子松本人志の株が上がったのは間違いありません。



最後にダウンタウン上方漫才大賞で奨励賞を受けたときの漫才の動画を貼り付けておきます。
この時、既にダウンタウンは関西ローカル番組の仕事で多忙になり、劇場から遠ざかり始めて殆ど漫才もしていなかったため、この賞を受けての漫才は殆どネタではなくフリートークです。
たけしが言うように昔に比べて漫才は明らかに進化してきておりますが、このフリートークばりの安定感と言ったら今M-1にエントリーしている芸人たちは足元にも及ばんでしょう。
ぶっちゃけ、突き抜けた存在であれば賞レースとか本当はどうでもいいんはずなんです。
ダウンタウンの場合は彼らの人気と実力のあとを賞が後ろから追っかけていた感がありました。

若干24歳のダウンタウンです。


ダウンタウン 漫才 (上方漫才大賞奨励賞)