ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

石巻市での災害支援ボランティア活動報告(3)

女性店主は年配の方ではあるものの、さすがに化粧品店を経営されるだけあってめちゃ品のある方でした。(大阪のオバハンとはえらい違いでしたw)
石巻市で90年も続いてるお店だそうで(化粧品をそないに昔から扱ってるって凄すぎ!!)、その店主の方で3代目だそうです。馴染みのお客さんたちが連日心配して駆けつけておられるようで、我々の作業中にも手を取り合う場面を見かけました。
 
店主の方は幸いご家族は皆ご無事だったようですが、お客さんと地震後に再会してそのご家族の安否を聞くのが怖いとおっしゃってました。
店舗は店主さんの住居を兼ねているものの、当然住める状態にはありません。普段は身内の住居に避難されつつ、ちょっとずつ店の片づけをやっておられるようです。
 
強化ガラスの撤去は簡単に取り除けるものではなく、なかなか困難なものでした。
各々作業に集中しすぎて、頭上のガラスのことを忘れているような場面が多々あったので、その度に私が注意しておりました。大怪我などしたらその本人もえらいことですが、我々の地元の社協における今後のボランティア活動にも多大な影響を及ぼすので絶対にあってはならんことです。
 
ブルーシートで店舗の道路側を全面覆ってた状態だったのですが、なんせ風の強い地域なのでシャッターを下ろしたいところではあるものの、どうあがいても3枚あるシャッターのうち両端の2枚が下りない状態でした。
先述のとおり、店の両側の側壁が微妙にいがんてしまっているためです。
結局は真ん中の一枚だけ下ろして、残り2枚のところはブルーシートに頼らざるを得ませんでした。
 
店主の方は上品な方ながらこの状況においても気丈にしておられ、前向きな感じで頼もしい方でした。
「今日やっと電気がついたんですよ」と笑っておられました。
我々も阪神大震災で被災していることを述べ、今回のメンバーの中には当時自宅が全壊しているものもいることを店主さんには話しました。
実際に震災の恐ろしさを見たり体験したりしているということは、我々阪神間から来ているボランティアの活かせる点だと思います。
 
「勇気を出して我々に声をかけてよかった」と店主の方から礼を言っていただきましたが、我々クソドシロウトがやった作業などガラスの撤去とブルーシートの張りなおしくらいで、結局はろくに手助けにもなっておらず、こちらのほうこそ恐縮するばかりの成果でした。
店主さんには「決して悲観せず、折角こうやって生かされているのだから、どうかくじけずに」「今回我々に声をかけてくださったように一人で抱え込まず、行政やボランティアなどを活用するのも大切」である旨をお伝えして、店をあとにしました。
 
それと並行に行っていたメインの作業であるゴミの撤去作業もそれなりに進み、商店街の両側にあった大量のゴミも幾分か減りました。
 
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 (04/17/2011 15:46)
震災直後は津波の影響で上の写真の道路も車の上に車が乗っていたり、船が横たわっていたりと散々たる状況だったようですが、1ヶ月を経てとりあえずここまで復旧したようです。
比較的順調に進んでいるであろうこの被災地においても、この商店街が復活するには相当長い道のりになると予想されます。
 
今回のボランティア活動については関西のテレビ局の同行取材がありました。
その放送が先週あったようで、その放送を見た者から聞いたところ、我々の活動を見てとある被災者の方が「何もやる気がおこらず過ごしてきたが、これだけがんばってくださっているのだから私も前向きに行動しないといけない」旨を涙ながらに語っていたそうです。二日間の我々の作業量は想像どおり微々たるものでしたが、そう感じた方がおられただけでも行った意味はあったと思います。
 
今回のボランティアのメンバーは私より年上の方々が多勢で、60代以上の方も多数おられました。
今回の活動によって頑張っておられる被災者の方々や、ボランティアのメンバーからホンマ元気をもらった感じです。
機会があればまた被災地に行きたいところです。
 
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「がんばろう東北」の文字が背中に入ってる青い薄手のジャンパーを着ている人が被災地にいれば、それは兵庫県内の社協から来たボランティアのメンバーです。