ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

無縁死・3万2千人の衝撃

1月31日放送のNHKスペシャル無縁社会~『無縁死』3万2千人の衝撃~」、このお堅い番組の放送中、2ちゃんねるの実況chは14以上ものスレを消化したという。(つまり1万4千のレスがついた)


上の記事を見て、孤独死確定のワタシは早速再放送を夜中にみた。
夜中の2時まで放送するため、録画して見たいところだが、単に番組を観るだけではその意義を半減させてしまう。
私と同様、「孤独死確定」の連中が集まる実況chを閲覧しながら番組を観なければならないからである!ww

自殺率が先進国の中でワースト2位の日本。
NHKが全国の自治体に調査したところ、ここ数年「身元不明の自殺と見られる死者」や「行き倒れ死」など国の統計上ではカテゴライズされない「新たな死」が急増していることがわかってきた。
なぜ誰にも知られず、引き取り手もないまま亡くなっていく人が増えているのか。「新たな死」の軌跡を丹念にたどっていくと、日本が急速に「無縁社会」ともいえる絆を失ってしまった社会に変わっている実態が浮き彫りになってきた。
無縁社会」はかつて日本社会を紡いできた「地縁」「血縁」といった地域や家族・親類との絆を失っていったのに加え、終身雇用が壊れ、会社との絆であった「社縁」までが失われたことによって生み出されていた。
NHKスペシャル公式サイトより抜粋)
http://www.nhk.or.jp/special/onair/100131.html

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行旅死亡人」――― 「餓死」「凍死」「自殺」「他殺」「病気」などが原因で死亡し、身元が不明で且つ遺体の引き取り手が存在しない死者を指す。
行旅(こうりょ)死亡人については死因や所持品、外見や遺体発見場所などが「官報」に掲載される。
NHKはこの官報に載った行旅死亡人のうち約100人について、生前どのような人生を送ってきたのかを調査し、その一部を番組で取り上げた。

実名、しかも顔写真から生い立ちから包み隠さずNHKは放送するのだが、いくら亡くなった方とはいえ、本人がこのように全国放送で晒されることを望んでいるかどうかはちょっと疑問だが、しかしそれゆえにリアリティが増して、番組に対する関心が高まるのは確か。

意外にもNHKが取り上げた方は真っ当な人生を歩まれていた。
最初に取り上げたのは20年以上も工場で正社員を続けながら「行旅死亡人」となった方。
独身だったその方は定年後、社会との繋がりが希薄になる中で、孤独死の状態でアパートで発見される。どっかで野垂れ死にしたわけではなく、ちゃんと住居内で亡くなっているにも関わらず、その本名をアパートの大家すら知らなかったという。

また、NHKがこうした取材をすすめていくうちに、社会との接点をなくした人々を対象にした死後の身辺整理や埋葬などを専門に請け負う「特殊清掃業」やNPO法人が急増していることを知り、そのなかで、自分が「無縁死」することを見越した上でNPO法人に登録されている方を取材する。

三菱系の金融関連に勤めていたその方は仕事仕事の人生を歩みながら、50代で奥さんと離婚、子どもさんも奥さんが引き取り、天涯孤独となる。
仕事のし過ぎて体調を崩し、現在は老人ホームで過ごす男性は営業時代に溜まった大量の名刺を未だに捨てきれずに持っていた。彼は「三菱の100年」という冊子の中で自分が写っているページを取材班に見せ、それを自慢げに話す。
その仕事の代償として現在の何も残ってない自分のことも赤裸々にカメラの前で語っていた。

孤独死」が想定範囲だったワタシは去年の山城新伍大原麗子の報道の仕方には相当な疑問(つまり、そもそも一人で死ぬこと、もしくは老人ホームで死ぬことががそないに不幸なことかってこと)を持ってはいたが、さすがにこの「無縁死」は想定外。

NHKで取り上げられた方々の一部は、結婚したり一流企業に働いてたりという経験をもちながらも、「無縁社会」に埋没してしまったわけで、実況Chで集まってる我々の大半(?)は更にその可能性は高くなる。

結婚をしたからといって、孤独死が避けられるとは限らないことは言うまでもないが(まぁ結構勘違いしてるヤツもおるようだが)、しかし、結婚をすることで「孤独死」「無縁死」が避けられる確率が高まるのもまた明白。

2030年には女性で4人にひとり、男性で3人にひとりが未婚のまま人生を終えるという。
身元不明の死者が年間3万2千人(NHK調べ)と急増しているというが、更に人間関係が希薄になっていってる日本は、これから更に増大するのは避けれるはずもなく、ひとりでこの番組を観るのが怖い「無縁死予備軍」は実況chでお互いの恐怖を共有しながら、「実況chよ、今日もありがとう」と思わずにはいられないのであった。(最後のくだりは一部歪曲・誇張しております)

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おわり