福知山線脱線事故・負傷者の自殺

脱線事故に関する記事はだいぶブランクが空いてしまった。
別に事故のことを忘れたわけでもなんでなく、ワタシは今、ほぼ毎日福知山線に乗っているので、頻繁に思い出す機会がある。現場にも偶に手をあわせに行ってます。

今週末の25日で事故から丸4年になりますが、去年の秋に気になるニュースを目にした。

以下、asahi.com の記事より抜粋。
http://www.asahi.com/kansai/travel/news/OSK200810030046.html

乗客１０６人が死亡し、５６２人が負傷した０５年４月のＪＲ宝塚線（福知山線）の脱線事故で、負傷した兵庫県宝塚市の男性（２５）が２日朝、自宅で自殺した。ＪＲ西日本によると、事故の負傷者の自殺が確認されたのは初めて。

　関係者によると、男性は事故時、大学４年生。快速電車の４両目に乗って通学中、兵庫県尼崎市で事故に遭い、首をねんざするなどのけがを負った。事故後から精神的な不調も訴えるようになり、通院治療を続けていたという。２日午前５時半ごろ、自宅で首をつっているのを家族が見つけ、１１９番通報した。

　事故直後に男性の家族から相談を受けたという負傷者の一人によると、「外出もままならない状態だったと聞いていた。誰にも相談できず、孤立している負傷者は多いのではないか」と話す。

　ＪＲ西日本広報部は朝日新聞の取材に対し、「心の病で長く通院治療を続けておられ、家族や主治医と連絡を取りながら、治療費の負担やホームヘルパーの派遣など支援を続けていた。最近は体調も回復していたと聞いていただけに、突然のことで残念だ」としている。

「4両目」「大学生」「精神的な不調」という単語から、このブログに昔1回だけコメントをくださった遼さんのことが頭を過ぎった。遼さんはあの事故で負傷しPTSDを発症、その苦悩をブログに綴っておられていた。
遼さんのブログは事故から1年後くらいに数回訪問した程度で、その他は特に付き合いもなく、ニュース記事を目にしたときは「まさかな」と思い、日々の雑務に追われてすっかり忘れてしまっていた。

今日は間もなく事故から丸4年ということで、ふと「遼さん」のことを思い出し、先ほどブログを見に行った。見に行くと同時に去年の自殺のニュースも思い出した。

最新の記事が去年の10月2日。「生きてます」というタイトルだった。
http://blog.goo.ne.jp/into_the_west

記事の内容は未だ「死」を考えるほどの重いPTSDが治っておらず、深刻なものだった。
・・が、彼はこう記していた。

数日後には、少し落ち着き、結論が出ました。
だけれども、わたしは死なない。
死ねない。
これで、いいんだよね・・・
自分のためとは思えないけれど、母のために、そして犬のために。

とりあえず、最悪の状態からは脱せられたようなのでホッとした。
やはり別人だったと確認しつつ、例の自殺のニュースの件についても検索をかけてみた。
それが最初に引用したasahi.comの記事。

記事は10月3日付けであり、残念ながら遼さんのブログの記事は自ら命を絶つ直前のものだった。

言葉がみつからない。
ただただご冥福をお祈りするばかりです。