ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

部落差別を知ってますか(1)

知ってますか・・というからにはお前はよっぽど知ってるんやろうな?とか言われそうだが、別に特別詳しいわけでもなんでもない。それは冒頭に断っておく。

正直、僕らの世代は親の世代よりも部落というものに対しての差別意識は一般的に薄れてると思われるし、僕らの次の世代は更に薄れてると想像する。
もともと「部落差別」ってなもんを知らなければ差別することもないんだし、知らないほうがええんとちゃうの?と思えんこともなく、僕みたいなドシロウトはその辺判断し難いのだが、部落のみならず差別問題に取り組まれてる専門家は誰もが「知らないことの悪」を指摘する。全く知らないほうがいいってな論評は見たことがない。

最近、京都や奈良をはじめとする公務員の問題などを通じて、この部落差別の問題が浮上してきたので、少し自分の知ってる部落差別について触れる。
部落差別ってのが全くわからん方は下記のウィキペディアで参照してもらいたい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%A8%E8%90%BD%E5%95%8F%E9%A1%8C

部落差別ってのは諸説はあるだろうが、大まかには江戸時代の身分制度が現在にも影響しているという、本当に被差別者にとってはいわれのない全く不条理な差別(まぁ部落に限らずどの差別もそうだが)で、就職や結婚、インフラなどで差別を受け続けてきた。

僕が育った街ではこの部落と呼ばれる地域が身近に存在していた。
小学校の学区内にあったので、当然クラスメイトにも被差別部落出身の者もいた。全体の10%くらいだったと思う。
在日朝鮮・韓国人も10%ほどいたので、被差別の立場にあるものもが多いこの学校はこれら差別についての授業に大量の時間を割いた。
小5~6の社会の時間は殆どこの問題に費やしたと思う。学校側から与えられたふつうの教科書は全く使わない。小6のときは最後まで社会の教科書は全く手をつけないまっさらの状態だった。教師たちが自分でガリ版を刷って作ったとんでもなく分厚いわら半紙の冊子が教科書だった。

歴史の生い立ちから現状まで教え込まれ、親の職業まで調査させられて、各地域ごとにどんな職業が多いのかってな分布図まで作っていた。クラスの中での被差別対象者が誰であるかも何故か全員知っていたので、記憶は鮮明ではないがこれら情報も担任から流されてるはずで、今、考えればそのやり方に疑問がないわけでもないが、差別などされるべき立場でないという真理のもと、その事実を公にしていたということなのかもしれない。

結婚や就職についての差別は先生や資料から話として見聞きするも、その現状をリアルに感じることは小学生には困難だが、インフラなどについてはその場に訪れることで実態は容易に把握できた。
(2)へつづく