ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

11ヶ月目のコメント

今日は25日なので福知山脱線事故から11ヶ月、あとひと月で1年となります。

このブログも間もなく1年になりますが、いろんな記事を書いた中でもやはりその代表は脱線事故の記事だと思います。
その昔の脱線事故記事に珍しくコメントが入ってたのですが、そのコメントが事故車両に乗られていた方からのものでした。以前、遺族の方からコメントをいただいたことはありましたが、現場に居合わせた方からというのは恐らく初めてだと思います。
早速、その「遼さん」のブログに伺ってみました。
http://blog.goo.ne.jp/into_the_west

下記はその抜粋です。

中年の男が墓石に、すがりつきながら泣いていた。
妻は既に亡く、男手一つで育てていた愛娘も、先日、彼を残して逝ってしまった。

わたしは、ちょっと離れた後ろから、呆然と、その男を見ていた。
一瞬。
いつの間に、後ろに回り込んだのだろうか、わたしの背中に、男が抱きついてきた。
とても強く締め付けられた。
振り返ると、その大きく見開かれ、血走った目は、こう言っていた。
「どうして、お前は生きているのか」と。

はっとして、目が覚めた。
驚きと恐ろしさで、心臓が縮こまっている。

事故から半年経過したときの記事です。
遼さんは事故車両の4両目に乗られてたそうで、幸い怪我は首の捻挫でとどまったそうですが、事故から2ヶ月後にパニック障害を起こし、それ以降現在もPTSD療養中とのこと。

事故に遭われた方々の中でも、想像するに比較的悲惨な場面に直面しなかったであろう場合でも、ここまで精神的に追い込まれているその事実に驚きました。しかも事故直後よりその数ヵ月後に増大してるわけで、PTSDの恐ろしさを改めて思い知らされた感があります。

上記で語られてる「夢」でも分かるように、事故自体の恐怖のみならず、被害者であるはずの方が「なぜ私は生かされているのか」というような疑念、後ろめたさなどを感じる日々。災害や事故で生き残られた方がよくこのような心理状況に追い込まれるそうですが、何ら罪の無い方がこのような罪悪感に追い込まれるのは不条理な話です。

今も遼さんは治療を続けておられるそうですが、薬なしでぐっすり眠れる日々が早く来られることを祈るばかりです。

近日中にまた事故現場に行こうと思います。

イメージ 1
写真は運転再開日、事故現場を車内より撮ったもの。
当日はカーブ前から異様にスピードを下げていたが現在もその処置はつづけているんだろうか?