[JR北海道]ダイヤ改正で消えた花咲線「糸魚沢駅」
今年3月12日のJRのダイヤ改正については利用者にとってまずメリットはないでしょう。首都圏や関西圏含め、全国の路線で減便などの大幅な縮小となりました。一番経営状況が厳しいJR北海道ももちろん例外ではなく、相変わらず今年も減便どころか廃線が決まった区間などもありますが、減便といってもそもそも一日に数本しか走ってない路線は減便にも限界があります。
先日、コロナ禍の旅行で根室発釧路行の最終便(19時過ぎ発)に乗ったときの車内が上の写真ですが私以外に乗客がいませんでした・・
このまま2時間半、私だけで終着駅まで行くのかと思いきや、根室を出て1時間半を過ぎた後、周辺が真っ暗な駅から一人の若い女性が乗ってきました。この駅の周辺に民家はほとんどないので彼女の目的は恐らくひとつしかありません。
彼女が乗ってきたのは「糸魚沢駅」でした。
根室本線でも東のほうの路線である釧路から根室までを「花咲線」と呼びます。この美しい呼称の元であった「花咲駅」はとっくの昔に廃駅となってますが、この花咲線でまたひとつの駅がなくなりました。それが糸魚沢(いといざわ)です。
ダイヤ改正で消える前に彼女は恐らく糸魚沢駅を見納めたかったのでしょう。
上が2018年に撮影した糸魚沢駅。100年前の1919年開業の駅です。
湿原のなかを走る鉄道を撮るためにこの駅で降りたんですが、駅舎は数年前に建て替えたらしく比較的新しいものでした。
周辺に民家は数件しかなく、乗降客の1日平均はわずか2人のみということで何れ無くなるのは避けれない駅でした。花咲線の途中駅で唯一の有人駅である「厚岸駅」が隣駅ですが糸魚沢駅からその駅まで歩いたんですけど結構な距離でして、この糸魚沢駅が廃駅になることで駅間は更に延びて約20キロとなります。
駅の周辺は湿原です。
民家は殆どないですが、駅のすぐ近くを国道が通ってるので車の行き交いは結構あります。
何れ糸魚沢駅を利用してこの周辺を再度撮影するつもりだったんですが・・
もうこの光景は見れなくなってしまいました。