ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

廃線跡をゆく(6)

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最後の短いトンネル2つが連なってるところのトンネルとトンネルの間にて撮影。
さて、「渓谷」ということできれいな水質の川が流れてるかと思われるかもしれませんが、残念ながら水はきれいとはいえません。

・・というのもこの渓谷の上流側には巨大な街が広がってるんですねぇ。三田市といいます。
この市の下水の普及率は70%を超えてるようですが、やはり生活廃水の影響か水質はもひとつです。

位置的には下記のようになります。
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三田はその昔、山間ゆえ人口も少なかったのですが、京阪神では土地が高くてなかなか手に入らない「マイホーム」が比較的安い値段にてゲットできるってことで、70年代~バブル期に至って人口が爆発的に急増。全国で人口増加率トップだった時期もありました。

その三田と大阪方面を結ぶが福知山線は、当然以前の単線のローカル状態では輸送能力もしれてるわけでバブル期に複線化となったのは必然的なもの。東海道本線とは尼崎駅にて乗り換えるのが通常なんですが、直接東海道に乗り付ける、つまり乗り換えなしで大阪に行ける電車も出てきました。車両は加速度が私鉄とは比ではない新型を東海道と同様に導入。
そこまではいいものの、過密ダイヤの上に直接東海道に乗り付けるようになることで福知山線の運行の乱れが東海道本線にも影響するようになったわけで、それらが運転士の重圧となり、福知山脱線事故の遠因のひとつに。

全国で最も人口が爆発した三田ですが、ここ最近の都心回帰の影響で現在はとうとう人口減に転じております。


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この最後の短いトンネルを抜けます。


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トンネルを抜けると民家も見えてきます。
渓谷ゆえにこのように川に沿ったカーブが至る所にありますが、列車が走ってた頃、車窓からの眺めは最高だっただろうと思います。
現在の福知山線の生瀬~武田尾間は途中の名塩駅以外、ずっとトンネルの中でして眺めもなんもありません。


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写真にて枕木が写ってますが、それが最後の枕木となります。この先は道路も舗装され、廃線跡微塵もありません。
いよいよゴールの武田尾駅も目前です。

次回でおわり