JR北海道「限界鉄路」・つづく厳しい路線維持
こんな鉄道関係の雑誌を買うのは初めてなんですが、非常に硬派な内容でして、実際に記者が北海道の厳しい路線に足を運ぶなど、豊富な写真とともに60ページにも渡る記事でめちゃくちゃ興味深い内容でした。
上も同様にJR北海道による公開されている資料です。
インバウンド効果もあってこの列車は需要が高いのですが、こういうのが走ってる札幌周辺の路線ですら赤字というのには驚きです。もちろん、この辺についてはJR北側に何かしらの問題点があるのは否めません。
この図における赤色の路線は輸送密度200人未満で廃止は免れません。
新得駅です。
問題は200人以上2000人未満の黄色の路線です。
これらの路線がもし廃止となれば、道北や道東への鉄路が途絶えるということになります。観光にも大きな影響がでるでしょう。
北海道の路線のあちこちの鉄橋やトンネルは明治~大正時代に作られた古いものも多く、これらの構造物の修理や建て替えで今後も莫大な費用が必要です。
それのみならず、ここ最近は地震や台風などによる災害被害も甚大で、それらの修復費用なども更に追い打ちをかけております。
北海道新幹線が新函館北斗駅まで繋がりましたが、貨物列車との併用である青函トンネルではスピードを160キロ以下に落とさねばならず、札幌につながっていない上に飛行機に比べて移動に時間を要するため需要も伸びておりません。
三線軌ゆえに通常の新幹線よりも保守点検に手間が掛かるにも関わらず、貨物列車が走るために保守点検の作業時間も他の新幹線より短く、湿度の高い劣悪な環境の中で作業員の効率が求められる状況とのこと。
札幌駅構内。
旭川駅です。日本最北の有人高架駅です。
駅の外には時間の関係で出れませんでしたが、構内は本当に美しくて明るく、結構新しいためか立派な駅でした。
もしかしたら、北海道唯一の立派な駅なのかも・・
特急「ライラック」。
特急「スーパーおおぞら」。
これらの特急列車、先頭部分やドアの部分の塗装がされているのですが・・
それ以外はステンレスのむき出しです。
費用削減のデザインでしょう。
車内から外の景色が見えにくく、車窓の写真撮影も厳しいレベルで、いつもピカピカの阪急電車を利用している私からすればちょっと経験がないレベルです。
さすがに特急車両に関してはこの窓ガラスはどうにかならんもんでしょうか。
釧路駅の外観です。
道東最大の駅ですが、新大阪周辺にある古い雑居ビルのような雰囲気でした。
厚岸(あっけし)駅。
有人駅とはいえ、駅員がいるのは午前6時20分から午後3時10分まで。
朝は結構早くからおられるようですが、夕方になる前には無人駅になってしまうようです。
美馬牛駅。
ガイジンも増えてきているのでそれに対応した案内表示やアナウンスも必要なんでしょうが、なかなかそこまで余裕がなさげな印象でした。
上記は64年当時の北海道の路線図です。
当時は4000キロほど営業していたらしいのですが、現在は2500キロほどに減っていて、更に今年以降もドンドン減っていこうとしております。
鉄道は基本的に雪には強い移動手段であるはずで、もっと地元の方は鉄道を残す努力を知事を筆頭に(今の北海道知事は他人事)頑張ってほしい。
北海道はまず鉄路あっての今の開拓・発展があったことを忘れてはならんでしょう。