ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

台風11号:24時間後のJR運行再開と降雨強度

今回の台風については予想外の連続でした。
台風そのものの影響は気象庁の予想どおりの動きでしたが、予想外はJR西日本の対応です。

JR宝塚線福知山線は運行見合わせから24時間後の先ほど(16時前)、やっと徐行運転をはじました。
私の目の前を電車が約20キロほどのノロノロ運転で通りすぎて行きました。
昨日の晩から大阪駅宝塚駅三ノ宮駅などで足止めをくらった方たちはやっと帰宅できるようですが、その方たちも朝一番の始発で帰れると思っていたのではないでしょうか?まさか今朝から全く雨が降ってないにも関わらず、夕方以降になるとは思ってなかったでしょう。もうめちゃくちゃです。

今回の運行見合わせの決断理由であるJRの「規制値」とやらがどの程度に設定しているのか知りませんが、7月の日当たりの雨量としては神戸や京都では過去最高の200~300ミリ超えだったとはいえ、確か天気予報もそれくらいの予報を出していたはず。

そして、「日当たり200~300ミリ」といえども今回の台風については実際にはそれほどの豪雨のイメージはない。
時間あたりの降雨量としては大して降ってないので、排水が問題なく機能しているためです。

記憶に新しい去年(2014年)8月の広島市安佐北区の恐ろしい豪雨。
この時の24時間の最大降雨量は257ミリで確かに今回の神戸や京都と似たような値に見えますが、時間あたりが全然違う。
広島の場合は1時間当たりの最大が101ミリ、3時間での最大が217ミリというとんでもない数値です。
今回の場合は手元にデータはありませんが、せいぜい最大で1時間当たり30~50ミリ未満でしかもそれほど持続していないはずで3時間に換算しても100ミリには遠く及ばない値のはず。

宝塚を流れる武庫川は巨大台風が来る度に決壊しないかハラハラさせられますが、去年の台風の時もヤバかったですが、今回はまだまだ余裕がありました。
当然です。時間当たりの雨量が大したことないからです。

話は変わりますが、ワタシたちの街に張り巡らされている雨水の排水溝や下水道管ですが、これらの設計をする際には降雨強度という値が重要になってきます。
要は計画する地域において5~30年などの単位で最大の時間当たりの雨量がどれだけかという値です。
短時間にそれほど極端な雨が降らなければ、大きい径の開渠や暗渠を設置する必要性もないわけです。

さて、JRに話を戻すと、どうも線路敷が盛土のところで土砂が崩れることを懸念しているようで、その規制値とやらを累積雨量が超えると「運行を見合わせ」となり、それは雨が止むまで継続され、雨が止んだ後にその範囲内を点検、その点検で問題がないことを確認して初めて「運行再開」となるようです。

昨日は例えば宝塚線なんかはその規制値に達した夕方以降もずっとシトシト雨が降っていたので結局は検査もされることもなく運行は再開されることがなかったわけですが・・

盛土の崩落を考慮する場合に累積の雨量を考慮するのも大切ですが、やはり下水道なんかと同じように短時間当たりがどれくらいかというのも大事かと思われ、長時間それなりにザーザーと雨が継続して降ったからといって、その雨が小雨になった以降も危険が継続するものなのかってのは甚だ疑問ですわ。
臨機応変に対応するべきでは?」と言いたいところですが、決断する立場からすれば、決められ基準に従って物事を進めたほうが責任問題も問われないですし、それは無茶な話です。
しかし、今回は瞬間的に想定外の大雨が急に襲われたわけでもないので、ある程度のタイミングで規制値超えも予測できたはずで、数時間くらい前にアナウンスすることは難しいことでもないでしょう。

一番大雨だった朝のタイミングで運行させておいて、累積量を根拠に小雨になってから運行をやめるというのもシロウトには不可解で、昨日の始発の時点で運行をとりやめとけって話です。
そして今日みたいに朝から全く雨も降らず、しかも環状線宝塚線でどこか崩落したという話も出ていないのに夕方まで電車が走らんというのもどうにも腑に落ちない。

そして昨日に続いて今日も阪急をはじめJRと同じようなとこを走ってる私鉄は一部の徐行運転を除いて始発から普通に走ってるわけで、ホンマ今回のJR西の対応を見てると、JR沿線には住みたくないなってかんじですわw