ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

橋下徹・崩れゆく待望論

橋下徹はもともと関西ローカルの情報系番組とかでのコメントが非常におもろいところから、キー局のバラエティ番組とかにも出始めて更に全国的に有名になっていったわけですが、私もコメンテーターとしての橋下徹はホンマ好きでよく視聴してました。
そのコメントの切り口はいわゆる識者たちが言いそうな無難な正義感をかざすのではなく、ちょっと世間とは違った視点で問題点を突くなどして、年配のコメンテーター陣たちに全く引けをとらないコメントを展開していた。それを聞きながら、「若いのに(といっても私よりは年上ですがw)、コイツ大したやっちゃな」と当時思っていたもんです。
 
彼の思想ってのは弁護士には似つかわしくない「保守」が根底にあって、それゆえに左翼の弁護士会とは衝突しまくってたわけですが、かといって、これまた一辺倒の保守ってわけでもない。
それは彼が在日の方々に対して地方選挙権を与えることについて前向きな発言をしたり、昨年の原発稼働に否定的だったことからも窺える。
私は右巻きの人間も左巻きの人間もなんでも偏ってる思想ってのが嫌いで、例えば保守的な思想の者であっても、場合によっては左巻きの人間たちと同じようなリベラルな考えがあってもいいわけで、橋下のように型にはまらない是々非々の考えは至極真っ当に思えます。
 
まぁ私は彼の政治家としての言動も結構共感がもてて、支持していた面もありました。
職場の飲み会なんかでも、「もう橋下が首相にならなあかんやろ!」ってなことをいう年長者もいたりして、私もそれもオモロイかもしれないと思っていたクチなんですが・・。
 
最近、彼はどうもピントがずれはじめてきた。
冷静に考えればすぐに分かるはずであった去年の「大飯原発の再稼働」に対して反対を言い始めたくらいから「コイツだいじょうぶか?」と思い始めてたんですが、これも結局は再稼働を容認するなど中途半端な対応で迷走。
その他、どうも国政に触手をのばし始めてから、段々おかしなことになってきたわけですが、現在進行形の問題である例の桜宮高校の体罰事件の対応もまさしくそうでしょう。
 
彼はスポーツマンとしても一流だったため、この事件の発覚当初は自分の経験からか、体罰に対して寛容な発言をしていたものの、急にそれを撤回して徹底的な絞め上げに乗り出す。
半ば脅迫じみた橋下の「体育科の試験の中止」については私個人は反対なのですが、この市長の胡散臭いところは、この中止が単なる「看板の掛け替え(ある市教委・談)」そのものであるということですわ。本当の中止ではなく、見せかけの中止ってのが果たして何の意味があるのかって話で、こうなってくると混乱させてるだけで問題の解決に対する効果は不明瞭であり、単なるパフォーマンスじゃないかと穿った見方もされかねない。
 
それより何より、橋下という政治家に対してどうも腑に落ちない点は、今回の体罰問題に対してもそうですが、自分を批判する者たちに対する反論のときの発言です。
ヤンキー先生っていう、まぁ私もあんま好きでない代議士がおるのですが、この文科省政務官のヤンキーさんが今回の体罰の調査について、「市長直轄の外部監察チームでなく、市教委が主体的に行うべきだ」とする認識を示したところ、橋下は「組織を動かしたことがない霞が関政務官が~」と噛み付く。
 
橋下から二言目に飛び出す反論がこの論調ですわ。
「政治をやったこともないコメンテーターが・・・」ってな調子です。経験がないと何も批判したり議論を吹きかけたりしたらあかんのか??じゃあ、橋下自身も国政の経験がないんだから、総理や国会の批判をするなってことになってきますわな??んなバカな話はない。
 
そして、その次に大概出てくるのが「私は選挙で市民に選ばれた。私の政策が嫌なら次の選挙で落とせばいい」の発言ですわ。何かっちゅうたらコレばっか。別に市民も体罰問題でこのオッサンを選んだわけではないのであって、選挙で選出されたことを何かコトがあるごとに振りかざすってのは余りに愚劣すぎる。
 
この男は府知事になった当初から、「批判は甘んじて受ける」という姿勢をみせようとするが、実際には自分に好意的な意見をする者にのみ擦り寄り、自分に批判的な輩は嘗てのコメンテーター仲間だった大谷昭宏氏とかに対してもボロクソ(まぁこれは大谷氏の主張がちょっとピントがすれてるってのもあるがw)にバカにする。
真摯に耳を傾けるってのは皆無で、ツイッターでしつこいまでに同じ事を繰り返し繰り返し相手を罵る。彼のツイッターなんか観てると完全にいわゆる「粘着質」ですわ。
 
さて、今朝も橋下について新たなネタが。
橋下は今度は市庁内で昼休みの合図で流れる音楽について噛み付いたらしい。
「変な音楽が流れている」として、数十年前に島倉千代子が無償で提供してくれた大阪人なら誰もが知ってる「小鳥が来る街」のメロディをやめさせ、その代わりにチャイムと「市のスローガン」を流すようにとのお達しが偉大なる橋下大市長様から出たそうな。
・・・どこの共産圏だってくらい気持ち悪い。殆どキチガイレベルですわw
 
このままだともう橋下も終わりでしょ。それはそろそろ世論調査にも結果として現れてくるはず。橋下支持だった私が言うんだから間違いないw