ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

アムウェイの空気清浄機を買う前に(3)

アムウェイの商品について語る前にちょっと「マルチ商法」について。
これは昨日、「アムウェイをはじめた」という友人から初めて聞いた話で、まぁワタシが知らなかっただけで世間ではよく知られているのかもしれませんが、一応触れておきたい。
 
いわゆる「ネズミ講」ってのはその組織に早くから入っているものが末端から吸い上げてきた金を我が物にするというかんじで、早く入ったもの勝ちで末端になるほど損をするというシステム。
しかし、これはアムウェイではあてはまらないらしい。
要は自分が直接勧誘した会員(ディストリビューター)が如何ほど購入しているかってのが一番重要らしく、つまりは吸い上げるマージンの率がいろいろ設定されていて、例えば早くアムウェイに入って、自分の紹介でアムウェイに入った者、または更にそれよりずっと下位のものがめちゃめちゃ営業をがんばったからといって、その売上げがそのまま自分にストレートに反映されるものでもないらしい。
つまりは「上位のものは必ず下位のものより儲かる」というシステムではなく、「一番がんばったものが儲かる」というシステムになっていて、その辺の不公平感は排除しているとのこと。
これについては私自身、よくわかってなかったので「なんとなく」ではあるが付記させていただいた。
 
 
さて、一番重要なアムウェイの商品について。
つまりはアムウェイの商品がクオリティが高く、かつその値段が妥当であるならば、それはアムウェイに入る価値があるというもの。営業するにしても「いい商品がお手頃な値段で」なら、知人に薦めてみるのもいいかもしれない。
また、営業などはしないで、単に我がの生活で使いたいために会員になって商品を買うという選択肢もある。
 
突然だが、日本IBMのHPでアムウェイとの提携のページがあり、そこでアムウェイのことを以下の様な出だしで説明している。
高品質の日用品、化粧品、栄養補給食品で知られる日本アムウェイ合同会社~」
 
IBMのHP同様、アムウェイの会員をはじめアムウェイのことを語るときにまず出てくるのがこの「高品質」という単語。
アムウェイの商品は一般に店頭に並んでいるものと比較してだいぶ割高のようだが、その理由として「高品質」をあげてくる。
アムウェイ独自で昔から一流の研究員を抱え、商品開発に取り組んでおり、そのトップクラスの技術と高度な品質ゆえに割高の商品もあるという感じの言い回しだ。
 
これは正直、なかなか客観的な判断は難しかろうと思う。
日用品やサプリメントなんかでどれくらいの価格差があるのか詳しくは知らんが、本当にそれだけの価値や効力があるかということだ。
例えば、昨日会った知人が使っているサプリメント、なんと月に7000円くらいかかる代物らしい。決して安い買い物ではない。
 
ちょっと客観的に「高品質」について考えてみたい。
 
【研究開発費】
それが全てではないが良い商品を生み出せるかどうかってのは「研究開発費」が重要なのは確か。
開発費がなくとも特定の商品で突出したものを生み出すのは可能だろうが、アムウェイのように多岐に渡る商品開発をする場合、それを開発費なしでというのは実際のところ難しい。
 
アムウェイはかつて上場企業だったため、諸々の必要な数字は公表していたようだ。
・・が、10年ほど前に非上場になってから、どうも「胡散臭い企業」になりつつある。
とあるブログによると、つい数年前までは開発費をHPで公表していたようだが今はそれもなく、企業としての体力がどうなっているのかもよくわからない。
 
アムウェイについてはよくわからないんだが、例えば日本でのライバルの花王。開発費は約450億円(2010年)。
世界規模で展開しているプロクター・アンド・ギャンブル(The Procter & Gamble Company:略称P&G)にいたっては約1900億円(2007年)にもなる。
先の記事でアムウェイを「大企業」と書いたが、これらの会社・・特にP&Gなんかはとんでもない額を研究開発に割いているわけで、普通に考えて太刀打ちできるのかという疑問が出てくる。
 
 
【他社との品質比較】
ディストリビューターは勧誘の際、何かと他社製品との具体的な比較をするらしい。
様子は以下の動画のようなかんじだ。(興味のある人は再生時間5分経過後くらいから見てもらいたい)
 

 
アムウェイの製品「ディッシュドロップ」とチャーミーグリーン(LION製品)の比較。
アムウェイのはさっと水で流せるが、チャーミーグリーンはドロドロとミラーに張り付いたまま流せず、分解力がアムウェイの方が優れているといいたいらしい。・・・が、これがめちゃくちゃなのがアムウェイの場合は8倍の希釈液を使用し、チャーミーグリーンはそのまま原液でテストしている。
 
当然ながらチャーミーグリーンはじめ花王のもP&Gのも希釈を前提にしている。
原液だけかけて皿を洗うバカは世の中におらんでしょう。
原液をかけた状態だけでは乳化しているだけであって、水で押し流す必要があるわけで、水があっての界面活性剤。
 
しかもこの洗剤、会員たちは「川に流しても問題なく環境にやさしい」なんてなことを言うらしい。
程度の差はあれ、界面活性剤使ってる時点で環境に影響がないとかぬかすのはハッタリもいいところ。
(ちなみにこのディッシュドロップ(1リットル)は参考小売価格:1860円 ⇒会員がいくらで購入しているか知らんが最低でも1300円は下らない)
 
以上のように、アムウェイの勧誘にはどうも胡散臭いデータやデモンストレーションが多いようなのだ。
創価学会と同じで勧誘方法に問題があるため、このアムウェイってのはそれだけで世間から白い目で見られる傾向がある。
商品がどうのこうのより、まずそのことについてアムウェイ側の立場の人間は真摯に考えないとあかんでしょうな。
 
 
平成16年に改正された特定商取引法では次のような規制がなされている。
  • 契約締結前や契約締結時の書面交付の義務付け
  • 広告への一定事項の表示の義務付けや誇大広告の禁止
  • 不適切な勧誘行為(不実告知、威迫困惑行為等)の禁止
  • クーリングオフ20日間(一般の訪問販売は8日間)
  • 中途解約権の付与
Wikiより)
 
この法改正は国民生活センターへの苦情の過半数アムウェイだった(平成15年)という経緯から成立したことを付け加えておく。
 
次でおわり