ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

辛坊治郎「日本人150歳続出」説

去年、東京以外のほぼ全国で放送されている「たかじんのそこまで言って委員会」で辛坊治郎よみうりテレビ解説委員長)が番組の「予言」企画で唱えたのが、この「日本人で150歳以上が続出する」というもの。
非常にインパクトのあった説で、人気番組で語られたこともあって知ってる方も多いでしょうが、改めて今これがクローズアップされつつあるんで、ここでも取り上げます。
 
この予言を辛坊氏が掲げた際、当然ながら番組出演陣も視聴者も「いくらなんでもそれは有り得ん」と思ったわけですが、彼は「医学的的にはありえなくても、社会学的にはありえる」と言うわけです。
 
からくりはこうです。
例えば、最近の「敬老の日」、一昔前の「きんさん、ぎんさん」みたいに日本の最高齢のお年寄りがテレビなどでバンバン報道されることって今やまず殆どない。
これは最近うるさい「プライバシー保護」が絡むわけですが、例えば長寿の方には何かとお祝いの品なんかを役所の方が持っていったりするのはご存知のはず。その際、「うちのおばあちゃん、誰にも会いたがってないので帰って!」とか「名前は公表しないで」などと家族がいうわけです。
別にこれはそういうご時世なんで悪くもなんともないんですが、そういうこともあって今や「長寿名簿」なんてのは世の中にないんですな。
 
さて、問題はここからですわ。
辛坊氏はこう語ります。
「もう一つは何があるかというとですね――これ、ちょっと恐ろしい話なんですが――、最近ちょっと事件が結構あるんですけど、中高年、仕事がないと。で、だんだん世代が下にいくほど年金制度が悪くなっていくわけですよ。とすると、自分の親の代のほうが年金はずっと高い。
何が起きるかというと、その下の世代が親の年金で飯食うてる人がものすごい社会的に増えてきてるんです。この人たちにとって一番困るのは、親が死ぬことなんです。親が死んだら年金もらえなくなるんです」
つまり、
「死亡届を出さないんです
 
ワシが今回このタイミングで取り上げた理由はもうお分かりでしょう。
 
 
 
「本人が会いたがらない」だのなんだのって家族が拒否するパターンのほかに、100歳近くもなってくると、その本人の息子や娘も高齢になってくるわけで、そうなってくるともう本人なのかその子どもなのか何やよぉわからん状態になってくる。韓国みたいに全国民の指紋をとってるわけでもないんで、役所の人間も確認のしようがない・・と辛坊氏は語る。
 
辛坊氏の発言を続けます。
「そうすると、極端な話――実際あった事件ですけど――、親を埋めて、……殺すわけじゃないですよ。自然に亡くなったんだけれども、届け出して火葬にするとバレてしまうから、そのまんま穴掘って埋めて、自分がなりすましてそのまんま、年金をもらって生活してる人が現実にいて、摘発されることも何回か過去にあった。何が起きてるかというと、本当は死んでるんだけども、役所のデータ上は生きてるという高齢者が・・」
 
これが辛坊氏の予言「平均寿命150歳説」です。
 
つまり、日本の台帳のデータが既に胡散臭くなってきだしてるということですな。
まぁこういう死亡届を出さず、勝手に遺体をどこかに隠すってな行為はもちろん犯罪なんで、そう易々と金のためにするヤツも少ないとは思いますが、しかし、今や日本全国で100歳以上ってのは40399人(去年の時点)もいるとのこと。どこまで自治体や国が把握しているのかも疑わしくなってくる。
辛坊氏の予言もあながち一笑に付すことはできんわけです。
 
ここで実際辛坊氏が厚生労働省に確認をとってみた。
「この方たちは実際に生きているのか」と。
 
この40399人というのは住民基本台帳に載ってる100歳以上の人で、実は自治体がひとりひとり確認に行ったら、確認できた人は21603人だけだったとのこと。
 
 
つまり、辛坊氏の質問に対する厚労省の答えはこうだ。
 
「多分生きていないでしょうね」
 
おわり
 
参照させていただいたサイト:
 
 
追記(08/14/2010):
「平均寿命が150歳」と当初書いてましたが、番組を再度観ると「150歳以上が続出する」というものでした。
また、日本の「平均寿命」の算出の仕方は国勢調査からのようで、台帳のハッタリ内容は影響しないようです。