21世紀に生きる君たちへ/司馬遼太郎
歴史小説家として誰もが知る司馬遼太郎ですが、ご存知のように彼はエッセイなども優れたものをたくさん残しています。
そのエッセイのひとつで、89年に小学校の国語の教科書へ書き下ろしたものがあります。
歴史をこよなく愛する司馬は自身を「二千年以上の時間の中を生きているようなもの」とし、この楽しさを読み手である小学生に「おすそ分けしたい」と思いつつも、「私が持っていなくて、君たちだけが持っている大きなもの」である未来――21世紀を自身が見れないことを憂う。
そこで21世紀の担い手であるはずの小学生に伝えたいことを話しておこうという主旨です。
そのエッセイのひとつで、89年に小学校の国語の教科書へ書き下ろしたものがあります。
歴史をこよなく愛する司馬は自身を「二千年以上の時間の中を生きているようなもの」とし、この楽しさを読み手である小学生に「おすそ分けしたい」と思いつつも、「私が持っていなくて、君たちだけが持っている大きなもの」である未来――21世紀を自身が見れないことを憂う。
そこで21世紀の担い手であるはずの小学生に伝えたいことを話しておこうという主旨です。
教科書用なので短い文章ですが、来たる21世紀を生きる子供たちへ残した言葉、これは21世紀を生きる今の大人たちに残した言葉ともいえます。
最後まで読んでもらえればわかるように、司馬は21世紀を明るい未来として書いてますが、これを書いたのは前述のとおり89年のバブル崩壊直前。地上げなんかが横行してた頃で、当時司馬は日本の現状を嘆いていたそうです。
その中で、21世紀を生きる子供たちに未来を、特に日本の未来をいいものにして欲しいという願いを込めて書いたのでしょう。
司馬はその7年後に亡くなりました。
その中で、21世紀を生きる子供たちに未来を、特に日本の未来をいいものにして欲しいという願いを込めて書いたのでしょう。
司馬はその7年後に亡くなりました。