絶景・竹田城跡の雲海~夜明け前篇
竹田城跡から見た雲海の様子を夜明け前と夜明け後の2回に分けてアップします。
竹田城跡は近年の殺到する観光客により石垣や土砂が相当ダメージを受けました。
車もないのに疲れも恐怖も味あわずに朝の4時台に山に登れるとはすごいことです。
(逆にこの時期の土日の早朝は竹田城跡の駐車場は一般の車を排除しているので昔に比べると車の利用者はちょっとめんどくさいことになっている次第)
前回の雲海撮影では5時40分に到着しまして、日の出直前ということで星空の中の城跡は撮れなかったのですが、今回は4時台に到着ゆえ余裕の撮影です。
(2016/10/15 04:59)
写真では明るく映ってますが、もちろんこれはシャッターを30秒も開けて撮影しているからでして、実際は満天の星だけが瞬いている漆黒の闇です。
雲海が光って見えるのはこの雲のすぐ下に街が広がっているからです。
標高差はたった230mほど(横浜ランドマークタワーやあべのハルカスより低い!)で本当にすぐ下に街があるわけですが、厚い雲が完全に覆っているため、わずかに漏れる街の灯りしかその存在をうかがい知ることができません。
前方の山の中腹から光が見えますが、あれは立雲峡という撮影スポットから雲海に浮かぶ竹田城跡を見ている観光客のものです。
一度、立雲峡からも撮影してみたいものです。
(05:19)
太陽が出てくるあたりの山の稜線が白みがかってきました。
日の出時刻は6時5分ごろです。
雲海は刻一刻と形を変えて動いてますが、雲が上に上がってきて私たちがいる城まで含んでしまうともう雲海でもなんでもなくなるのでまずいことになります。
上の写真の「南千畳」エリアが霧に隠れはじめると危険信号ですw
これから城跡に登ってくる人たちの懐中電灯の光も見えます。
雲海の状態、完璧です。
このまま日の出までもつか。
その修復後、上の写真のように今後損壊や転落事故が発生しないように(既に転落事故が発生し重傷者が出た)柵やロープで歩けるエリアに制限を設けたり、シートを敷いて土砂の流出を防いだりしております。
そして注意書きなどの看板もあちこちに立っており、7年前とは異なり人工物であふれかえっております。
城跡の域内を自由に歩け、戦国時代の石垣以外に殆ど人工物がなかった以前とはだいぶ様子が違います。
それに驚いた私は「関西で唯一の絶景の観光スポットがなくなってしまった」と先日の記事で書きましたが、これについては訂正させていただきます。
確かに以前の城跡が今より美しかった事実は変わりませんが、地元の方たちが観光客の安全を考えつつ景観を残す最大限の努力の結果が今の竹田城跡の姿です。
そもそも、この城跡自体も先人たちによる「人工物」。多少の柵やシートがあるくらいでこの竹田城跡の絶景ポイントとしての地位は揺るがないことをこの美しい雲海を目の当たりにして思い知らされました。
(05:48)
間もなく日の出の時刻です。
風は殆どないため、雲は静かに山間に垂れ込んでいるものの、それでも目まぐるしく形を変えながらわずかに流れています。
動画でも撮りたかったのですが、今回は写真撮影に集中することにしました。
(06:21)
日の出時刻から15分ほどが過ぎましたが、やっとお天道様が現れるようです。
ご来光篇へつづく。