ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

「電車に飛び込む自殺行為」を許さない社会

自殺という行為のそのものがそもそも迷惑この上ない行為であるわけですが、特に電車に飛び込む自殺はその影響度があまりに甚大過ぎる。

先の記事でも書きましたが、老人が踏切で自殺行為を図ったために、たまたまそれを目撃した女性が助けようとして亡くなってしまう悲しい事故がありました。電車への飛び込みは公の場で、または衆人の前で行うため、無関係の人が巻き込まれることが多々あるわけです。


ホームから電車に飛び込む自殺行為は衝動的な場合が多いといいます。
ですが、その安直な行為でどれだけ多くの方々に迷惑をかけるかということをもっと世間で徹底的に刷り込ませておけば、もうちょっとこの迷惑な行為は減るんじゃないでしょうか?

なんせ、都会の鉄道では「人身事故」(・・つまりその大半は飛び込み自殺なわけですが)によるダイヤの乱れや遅延が多い。私も頻繁にそれが原因で出社に遅れたりするので、最近は早めの電車に乗車しているくらいです。
何万人という人間が出社や待ち合わせに遅れたり、飛行機に乗り遅れたりする・・金では換算できない損害です。

何よりも気の毒なのがそれでしょっちゅう損害を被るJRや私鉄各社です。
彼らはその立場上、人身事故によるダイヤの乱れでも陳謝しっぱなしですが、彼らは何も悪く無いわけで一番の被害者です。


皆さんは飛び込み自殺の現場に居合わせたことがあるでしょうか?
今や日常茶飯事なんで大勢おられると思います。私もあります。

ある日、駅のホームに入ると、駅を通過したであろう電車が駅から300mほど過ぎたところで停止している。ホーム下の線路上では人間らしき物体が横たわっておりました。ホームでは一部の女子高生とかがその瞬間を目の当たりにしたのか泣き叫んでいる状態。内臓の一部や衣服などが線路上に数十メートルに渡って散乱していました。

さて、このような場合、遺体の処理は誰がするのか。
速やかにダイヤを復帰させねばならないので、遺体はとりあえずホーム下の空いたスペースに運ぶわけなんですが、その行為を行うのは駅員さんたちです。
一応、人間の形をとどめておりましたが、当然遺体の損傷度は激しい。男性駅員二人で遺体をわずか数メートル担ごうとするも、不安定な形状の遺体はすぐに崩れおちそうになり、厳しい状態でした。(遠くから見ていた私は詳しくはわかりませんでしたが)



これが駅ではなく、踏切などの軌道上であれば、まずは運転手や車掌が遺体を確認せねばならないでしょう。
駅員にしてもそうですが、悲惨な状態の遺体を見たり、触ったりする経験がない彼らのショックは想像するにあまりあるものがあります。
最近は鉄道の現場でも女性の活躍が多く見られるようになりましたが、彼女たちはこのような場合でも気丈に対応できるんでしょうか?

飛び込む瞬間を目撃することになる運転手のトラウマは相当なもののはずです。
先日、報道バラエティみたいな番組で「衝撃映像」として30秒ほどのとあるニュースが流れておりました。
外国の踏切か何かで不注意な男が危機一髪、通過する電車との接触を免れる映像だったんですが、その男は助かっているものの、「その電車を運転していた女性運転手はショックで退職されたそうです!」というナレーターでそのスポットニュースは締められておりました。
やはりこういう現場に立ち合った運転手の精神的な苦痛は大きいのだと改めて思い知らされました。


繰り返しになりますが、電車への飛び込み行為をもっと「悪しき行為」「鬼畜行為」として世間に認知させることで、減らすことはできないものでしょうか?
飲酒運転なんかは刑罰を重くすることでそういう認識があっという間に広まりましたが、「自殺」という行為でこの世から逃げてしまう者たちに対して当てはめるのは難しいものなのか。

自殺行為の全てを否定する気はサラサラありません。
しかし、飛び込み自殺というのはあまりに安直過ぎる手段で、自分勝手もいいところ。もうちょっと他人の迷惑を考えて死に方を考えてもらいたい。
最近は自殺者の遺族の間で『「自殺」という単語を使うのではなく、「自死」という単語を使うようにしていただきたい』みたいな動きがあるが、そんな言葉あそびはどうでもよく、自殺という行為は多くのアカの他人に迷惑をかける行為なのだという認識を世間で徹底せねばならんでしょう。
特に飛び込み自殺は「晩節を汚す行為」以外のなにものでもありません。


ホームで日常茶飯事、「ホームからの飛び込み自殺はやめましょう」というアナウンスを自動でかければいいと思うんですが、そんなのは抑止力にならんのだろうか?

最後に飛び込み自殺の現場で偶々その電車の運転していた方による掲示板の書き込みがありましたので紹介しておきます。信ぴょう性は別として、内容は過去に実際にあった事件と一致している模様。