ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

長野スキーツアーバス転落事故・「格安」に対する命の備え

私も以前、大阪から長野へのスキーツアーバスを利用したことがあります。
宿泊込みのこういうツアーバスは事前にどこのバス会社かもよく分からず大抵は聞いたこともない会社ばかりです。
夜中に雪が吹雪く峠道を走るので、心配性の私は寝ているどころではありませんでした。

今回の事故発生時は雪もなく路面凍結もしてなかったということですが、ご存知のとおりその有り得ない乱暴な運転は全く不可解です。
事故を起こしたバス会社は相当胡散臭いということが明るみになってきており、その整備不良も疑われますが、やはり私が気になるのは事故を起こしたバスの運転手の風貌と年齢(65)です。

「こんな年寄りが大勢の若者の命を預かって路面凍結の恐れもある夜中の峠道を走ってるのか??」ってのがどうしても先に立ちます。
私が利用者ならばバスに乗り込むときに不安を抱くレベルです。
当然、運転手がジジィだからとってその場でツアーをキャンセルするのは無理でしょう。ですが、私はそれを知った時点で間違いなく「厳戒態勢」に入ります。
もし窓際だったら、睡眠を削ってでもカーテンを少しずらして車窓を凝視し、常にセンターライン等の車線との間隔を保っているか確認。
当然ながらシートベルトをしないなんてのは有りえません。

助かった乗客によると、この年老いた運転手による出発時のアナウンスでは休憩時間と休憩場所が非常に曖昧だったこと、シートベルトの着用指示などもなかったそうです。
風貌と同様、こういう運転手のアナウンスも「命を預けるに値するか」を知る重要な要素です。

今回事故に遭われた若い方々には言うまでもなく何の非もありません。
しかし、長距離バスを利用される方々はバス会社や運転手に対してもうちょっと疑心暗鬼の体制で望んでもらいたい。
それはワケの分からんバス会社の運行であったり、格安ツアーなら尚更です。
「格安」であるということは「格安」である理由があります。
何かを削っているのであって、それは必ず安全性に直結してます

格安航空のLCCにしてもそうです。
今回の事故を企画したツアー会社(バス会社ではない)も格安によって安全面を怠っていることを否定しておりますが、LCCの会社も安全面には手抜かりがないと主張するでしょう。
その何れの主張も「嘘」ではないかもしれませんが、しかし厳密には安全性を削っている面があるというのは疑いようもない事実です。

例えばそのひとつが運転する人物の年齢です。
LCCもメジャーな航空会社を定年退職したジジィが航空機を操ってる場合が多々あります。もちろん、安い賃金で雇えるからです。
バスにしろ飛行機にしろ、快晴の昼間に運行する場合は多少年老いたジジィが操ってても問題はないかもしれません。
しかし、それが例えば悪天候だったり操ってる機器に異常が発生した場合に咄嗟に俊敏にジジィが対応できるかというと甚だ疑問です。
LCCはメジャーな航空会社が「適応外」と判断している年齢のジジィを雇っているわけですが、それで安全面でメジャーな航空会社と全く遜色ないといえるでしょうか??

その運行の多くをハードやソフトで制御している旅客機のパイロットでコンマ何秒単位で判断が問われることはあまりないかもしれませんが、バスの場合は違います。
小さいバス会社のバスは殆ど整備もせんと稼働率が高いため、エンジンが火を噴くなどのトラブルも多発してますし、ブレーキが利かなくなることもあるやもしれません。
夜の長野の峠道となればスリップが発生することも考えられますが、それらのトラブル発生時にジジィが瞬時に判断し対応できるのか?ということです。
年寄りの場合は更に体力面や健康面も怪しくなります。(急な発作など)

今回の年老いた運転手はドライバー歴は長いとのことですが、ついこの前にバス会社に採用されたらしく、それまでは中距離の運転が主だったという報道もあります。スキーのツアーバスの運転は今回が初めての可能性が極めて高い。
しかもこれまで長距離バスの経験がなかったとしたら、冬の夜中の峠道など殆ど走ったこともないはず。そもそも大型バスの運転の経験すら怪しい。
そんな経験に乏しい年寄りが悪条件の中、大勢の命を預かった大型バスを運転しているということ。
「格安」とはそうことです。

今回の事故発生後、テレビのニュースで他のバス会社の運転手たちに対するインタビューをしていました。
「事故を起こしたバス会社はどのような会社か?」という問いに対して応えていたのですが、私はそのインタビューの発言内容よりもインタビューの受け答えをしているバスの運転手たちの風貌に愕然としました。
どれも事故を起こした運転手と似たようなジジィばっかりなのです。
こんな人たちが大勢の若い人たちを乗せて、夜中の雪が降る峠道を走ってると思うとホンマにゾッとします。

JR西日本福知山線脱線事故ではまだ補償問題が長引いてますが、それも交渉相手があってこそです。大企業相手だからできることで、事故現場をどう保存するかについてすら遺族が決定事項に口を出してる始末です。(正直、ここまでくるとやり過ぎです)

今回の事故ではどうでしょうか?
ツアー会社は誠意を持って対応する意思を示してますが、これだけの犠牲者やけが人に対して誠意を示せるでしょうか?
「誠意」とは、その大きな要素は当然ながら補償金ということになりますが、莫大な金額になるはずです。テレビで観る限り、とてもそんな体力がツアー会社やバス会社にあるとは思えない。

法的なものを整備しても事故は今後も間違いなく発生します。
やはり最後に自分の命を守るのは自分しかありません。
今回のひどい事故ではシートベルトをしていたからといって助かった命があったかどうかは甚だ疑問ですが、やはり通常の場合においてシートベルトは大事です。
長距離バスの利用者はしていないのんきな人間があまりに多い。

そして長距離バスに乗る際に運転手の言動をチェックしましょう。
その人物は貴方の人生を大きく左右しかねない重要な人物なのです。

事故で亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方の一刻も早いご回復を心より祈っています。
(今回の事故では助かった方のPTSDについても気になるところです)

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今回事故を起こしたツアー会社のHPより(既に閉鎖済みだったためキャッシュです)