ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

独眼竜政宗・第22話「弟を斬る」

イメージ 1

山岡荘八原作・ジェームス三木脚本・渡辺謙主演のこのドラマ(87年)が金字塔的名作であることはいうまでもない。
平均視聴率(最高ではなく「平均」ってとこがすごい!)39.7%は歴代の大河ドラマの中で最高。
このドラマがどれくらいすごかったかというと、当時ワタシは10代半ばだったが、近所の知り合いのガキンチョたち(小学3~4年くらい)が日曜日の7時過ぎになると「大河が始まるわ!」といいながら帰っていくくらいだった。ちびっ子までを夢中にさせるくらい万人が見ていた。

その傑作ドラマの中でも突出している回が第22話「弟を斬る」。

******

17歳の若さで家督を継いだ伊達政宗は敵方に拉致された実父もろとも敵を殲滅するなど、非情な一面を覗かせながら領土を拡大、とうとう奥州平定にまでこぎつけたが(この時、政宗は弱冠22歳!!)
・・が、時既に遅し。同時期に豊臣秀吉は西日本を制覇し、関東の小田原攻めを決行していた。

豊臣は政宗に小田原に参陣するよう打診。政宗は奥州に留まり豊臣方と戦を交えるか、それとも小田原に参上し豊臣に服属するかを迷うも、桁違いの兵を抱える豊富勢に対して全く勝算がないことを悟り、小田原に参陣することを決断する。

しかしその時、政宗の母・お東の方(岩下志麻)は実兄である最上義光原田芳雄)から「このままでは政宗は小田原で秀吉に斬られ、伊達家は滅亡する」と吹き込まれ、伊達家存続の唯一の方法として、「政宗の首を小次郎(政宗実弟岡本健一)に持たせて秀吉に差し出せ」と強く薦められる。
(ここまでが第21話)

******

小田原出発の前日、お東の方は政宗を自分の邸宅に招き、もてなしをする。
既にこのとき、伊達家存続のために政宗を毒殺することを決意。政宗はなんの疑いもなく毒物の入ったものを食してしまうも、嘔吐することで大事に至らなかった。
(このときの渡辺謙岩下志麻の演技がすごい)

そして同日、更なる悲劇があった。
実の母親を討つわけにはいかないと政宗は、一部の家臣及び母親が担ぎ上げようとする実弟・小次郎を討つことにする。

*****

この回の放送直前「小次郎を殺さないで」と当時「男闘呼組」で人気絶頂だった岡本健一のファンから全く無意味な投書がNHKに殺到した。

まぁ渡辺謙の演技はこのドラマ出る前から光るもんがあったんで個人的には注目していたが、ホンマこのドラマの中の演技はピカイチ。伝わってくる緊張感がただもんではない。