ROCK CD & DVD BUYER'S GUIDE III

一応、風景写真がメインです

クリスマスイブを独りで過ごす若者たち

「イブはどないすんの??」
と相手に聞かれると、
「いや、仏教徒なんでクリスマスとか関係あらへん」
なんてなくだらん返しがワタクシの常套句でありますが、まだ「どないすんの??」と聞かれるだけマシかもしれません。
 
先日、国立社会保障・人口問題研究所から出生動向の調査結果が公表され、中央大教授の山田昌弘ってっ方がそれを紙面で取り上げていたので紹介したい。
それによると、独身男性の6割、女性の5割に交際相手いないとのこと。
「へぇ~、付き合ってる相手がおらん人ってそないにおるんやぁ」と思われるかもしらんが、そうではない。
この「交際相手」とは単なる友人をも含む。つまり、異性の友人すら5~6割の人がおらんのだ!!
 
「恋人」となると、18~34歳の未婚男性で約75%、女性の65%がいないらしい。
マスコミや商業関係者はやたら「クリスマス」とはやし立てるが大半の若者には何の関係もないイベントと言っても過言ではない。
独りで過ごす貴方は多数派であり、引け目を感じることはないw
 
さて、今の若者は何故に異性と付き合わないのか。
言うまでもなく、カネの問題となる。
異性と付き合うとなると当然カネがかかる。まともな男なら相手に多少奢ったりするのは当たり前のことであり、相手と週に一回遊ぶだけで月にどれだけの出費がいることか。日々カップラーメンをすすってる若者にとってはこれは相当きつい。
収入によって「恋人がいる/いない」、「未婚/既婚」の数値が大きく異なってることは把握されており、若者が虐げられている現状では今後もこの傾向に変わりはないでしょう。
収入もないのに異性と付き合ってる奴なんてのは殆どロクな奴しかおらんことは、数々の幼児虐待事件を見ていても明らか。
まともな奴が付き合うことを避けるのは至極真っ当なことです。
 
「付き合う」という行為の目的として重要なことのひとつにやはりセックスがあるでしょう。
これについても若者の関心が薄れているらしい。
・・とまぁ、この事を取り上げた山田氏もここまで同じようなことをおっしゃってますが、ぶっちゃけた話、手頃なブサイクと付き合うよりも、ネットとかで氾濫しているエロ動画等を使っての自己処理で十分ってことなんでしょう。
 
「草食男子」とか変な言葉で称され、あたかも「なよっとした」感じのイメージで言われる最近の若者男子でありますが、ワタクシの感覚からすればホンマ「生真面目な人間が多い」ということです。
ワタシらの上の世代のヤツらみたいにセックス目的だけで付き合うってな「がっついた奴」は殆どおらず、性欲に関しては自己完結してるんで、わざわざ大きく浪費してまで付き合うほどの相手を見つけるのは非常に困難と言えるでしょうな。
 
「正社員でなくても、結婚できなくても、彼氏や彼女がいなくても、今の若者は幸せに暮らしている」
という社会学者の古市憲寿氏の言葉を取り上げた上で、山田氏は「その幸福は持続可能なのかどうか心配する」というが、これに関してはワタシから言わせれば心配ご無用である。
 
幸福度とは何か。
過去にもここで述べましたが、それは直近の自分の置かれている状況との相対値であることが殆ど。
常に幸福を実感し続けることは不可能に近く、大きな幸福を得た場合はその後、大きな落差が待っている場合が多分にある。世間から見れば「普通」のレベルだとしても、以前に幸福絶頂だった人から見ればそれは「地獄」と成り得る。
億単位のカネを持ってる人がすべて幸福というわけでない。
 
「今の若者は幸せに暮らしている」かもしらんが、収入も交際相手もいない彼らの幸せはあくまで「慎ましやかな幸せ」であり、相対の対象となる値が常に低い彼らが大きな不幸に陥ることもない。
もちろん、今のこの現状がいいとも思いませんが。
 
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@京都駅